■これまでのあらすじ
姉が中学受験をすることになり、塾の送迎などで忙しくなった母と次女のくらの関係はぎくしゃくしていく。そんなときに、学校で仲がよかったグループに無視されてしまう。家では母のそばにいたくて話しかけるが、母は受験勉強中の姉の勉強を見ていて、そんなくらを邪魔だと強く非難。するとくらは、母は姉の方が大切なんだと思い、自分には学校にも家にも居場所がないのだと思う。そして、自分はいらない人物だから「消えてしまいたい」と思い…。
■SOSを受け止めてほしい…
■心配してほしい…
■母の一言で何かが切れた

母と私をつないでいた何かが、ぷつっと切れた出来事でした。
大好きな母に心配をかけたくない、いじめられているのを知られるのが恥ずかしい…。
そう思って我慢してきたけれどこの日、私は苦しすぎて、母に気づいてほしくなってしまったのです。そして私ができる精一杯のSOSを投げかけたのに、母には届かず…。
「あぁ…、この人に何を言ってもムダなんだな」と思いました。
この時のことは、今でもめちゃくちゃ覚えています。
それまでは母を嫌いと思うことはなく、ただ母の言動に戸惑いや憤りを少しずつためていたのだと思います。
それがこの時、ついに爆発してしまったのでした。
(くら)