フェンネルの葉は、爽やかな香りとほんのりとした甘みが魅力のハーブ。薬膳では「小茴香(しょうういきょう)」と呼ばれ、食欲不振のときにも重宝される存在です。日本では春から初夏が旬。特にこの季節のフェンネルは香り高く、みずみずしさが際立ちます。

そのフェンネルの葉をフランスの定番サラダ
「キャロットラペ」に加えると、にんじんの甘酸っぱさにハーブの爽快な香りが加わり、味わいに清涼感と深みが生まれます。ちなみに「ラペ」はフランス語で「すりおろし」の意味。あればせん切りスライサーで手軽に作ってください。
今回はこのキャロットラペを、クリームチーズを塗ったバゲットにのせて
ブルスケッタに仕立てました。見た目にも華やかで軽やかな前菜やおつまみにぴったり。素材の良さを引き立てる、春らしい一皿です。
■フェンネル香るキャロットブルスケッタ調理時間 20分
レシピ制作 保田美幸
フェンネル香るキャロットブルスケッタ
【材料】(2人分)ニンジン 100g
塩 適量
<調味料>
砂糖 少々
酢 大さじ 1.5
レーズン 適量
フェンネル 適量
バゲット スライス 4~6枚
クリームチーズ 適量
【下準備】1、レーズンは、オイルコーティングされている場合は湯通ししてオイルを落とす。
【作り方】1、ニンジンは好みで皮をスライサーでむき、薄い輪切りにして細切りにする。
ニンジンは皮をむくと甘みが強く感じられ、残すとほんのりとした苦みが感じられます。

2、(1)を塩で和えて15分以上置き、水気が出たらよく絞る。
塩は途中で味をみながら加えると調味の失敗が少ないです。急ぐ場合は清潔なビニール袋に移して手でもんでください。

3、ボウルに<調味料>の材料を合わせてニンジンを和え、レーズンを加え、フェンネルを手でちぎって加える。

4、バゲットを軽く焼き、片面にクリームチーズをぬり、(3)をのせる。

・料理の風味を引き立てる 白ワインとペアリング
ペアリングには、イタリアの白ワイン「ヴェルメンティーノ」を選びました。ハーブのような香りがフェンネルと調和し、料理の風味を引き立てます。白ワインながらアルコール度数がやや高く、しっかりとした辛口で厚みのある味わいは、豚肉や鶏肉などのメインディッシュとも好相性です。

▼今回使用したワイン情報
【商品名】ヴェルメンティーノ・ディ・サルディーニャ
【生産者】カンティーナ ディヴェルゼ ディ モンセッラート
【種類】白ワイン
【品種】ヴェルメンティーノ
【風味】カットしたばかりのフレッシュなハーブや、爽やかな青りんご、そして海を感じる厚みのあるアロマ。夏にピッタリの風味が特徴です。
【アルコール度数】14.5%
【産地】イタリア・サルディーニャ
(保田 美幸)