もう限界かもしれない夫のゲーム依存は止まらず、沙織の声も届きません。夜、スマホの光だけが灯る家で、彼女は静かに、孤独に押しつぶされそうになっていました。
「おはよう」と私が声をかけると、夫は小さく「ん」と言ってリビングへ向かいました。それ以上、何も言葉を交わすことはありませんでした。
洗面所の鏡に映った私は、思っていたよりも疲れていました。目の下にはうっすらとクマができ、肌も乾燥していました。

これが“普通”だとしたら、私はどれだけ自分をすり減らしてきたのだろう。夫のゲーム、課金、そして無関心。それでも私は、「耐えることが正しい」と信じてきたのです。
でも、もう限界かもしれない。そんな思いが、心のどこかで芽生え始めていました。
思わず検索したのは…パートの帰り道、スマホを握りしめたまま、私はカフェに入りました。店内には、友人同士で笑い合う声や、子どもをあやす親の姿がありました。
その中で私は、そっと検索アプリを開きました。

【離婚 方法】
打ち込む指が、ほんの少しだけ震えました。まだ決めたわけではありません。まだ現実でもありません。でも、一度でも調べてしまったら、もう戻れない気がしたのです。
誰にも言えない。でも、もう誰かに助けてほしい。その気持ちだけが、ずっと胸の中に残っていました。
そしてその夜、夫は「会社の飲み会」と言って、朝まで帰ってきませんでした。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)