朝帰りした夫鏡に映る自分の顔を見て、「もう無理かもしれない」と感じた沙織。スマホに「離婚 方法」と打ち込みかけたその日、夫は“朝帰り”しました。
午前6時過ぎ。キッチンに立っていると、玄関のドアが小さく音を立てて開きました。

スーツ姿のまま、夫が疲れた顔で入ってきました。その口元には、少し笑みすら浮かんでいました。でも私は、もう聞かないことにしていたのです。
「会社の飲み会」
それが本当かどうかは、もうどうでもよくなっていました。スマホに夢中な姿だけじゃなく、今は私の存在そのものが、すっかり透明になっている気がしたのです。
夫に浮上した疑惑夫が脱いだワイシャツを洗濯機に入れようとしたとき、胸ポケットに紙が入っていました。何気なく取り出してみると、それは見知らぬバーのレシートでした。
時間は夜11時、人数は2名。私はその店名を、思わず検索しました。

SNSに出てきたのは、おしゃれなカクテルとカウンター席の写真。「接待で行くような店」ではありませんでした。
「これはただの“飲み会”なの?」何も言えず、私はそっとレシートをポケットに戻しました。
“ゲームのせい”にしていたほうが、まだ楽だったのに…、そう思わずにはいられませんでした。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)