■新人さんは良い人そうだけど、謎の違和感が清掃サービス業でパートとして働いていた魚田コットンさんは、新しく入ったO本さんを紹介されました。


O本さんに対する第一印象は、「良い人そうだけど謎の違和感を感じる」でしたが、気にしないようにした魚田さん。常に人手不足な現場に、新しく人手が入ってきてくれたことに感謝していました。



新しく入ってきた人は、一週間の座学研修で、掃除の仕方や洗剤の種類、汚れの落とし方を学んだあとに、実際に現場で研修を受けることになっていました。
基本的には二人一組で現場を回りますが、研修中は指導係の上司も同行し、三人で行動することに。


上司と話すO本さんを見た魚田さんは、「良い人そうだけど謎の違和感を感じる」という第一印象は気のせいだと判断し、一緒に働いていく中で仲良くできたらいいなと思うようになっていました。
■新人のO本さんと一緒に仕事することが増えたけれど……ある日の昼休憩で、O本さんは沢山のトートバッグやポーチを机の上に広げました。前に本屋さんで働いていたO本さんは、雑誌の付録をもらうことが多かったそうで、自分だけでは使い切れないため、持ってきたとのこと。


O本さんのようなタイプの人と何人か出会ってから当時を振り返ってみると、癖のある人は出会ってすぐに何かを渡してくる人が多いと感じる魚田さん。
しかしO本さんと一緒に働いていた時には、二人で現場を回ることが増えても、上手くいっていると思っていました。


O本さんと組んで現場を回ることが多かった魚田さんですが、研修が終わりたてのO本さんは作業に手間取ることが多く、その分を魚田さんがカバーしないと時間内に終わらないこともしばしば。
さらに、仕事を始めた時期は半年しか変わらないにも関わらず、O本さんはことあるごとに「コットンちゃんが先輩だから!」と訪問挨拶や電話連絡を魚田さんにお願いしていました。
■違和感を覚えたのは、自分が人見知りだからだと思っていたけれどーO本さんの第一印象が「良い人そうだけど謎の違和感を感じる」だったかと思うのですが、どのような部分に違和感を感じましたか?勘みたいなものだったのでどんな部分か…といわれると言葉にするのは難しいですね…(笑)。優しそうな見た目だったのに、なぜか「あ、ちょっと合わないかもしれない」と思ったのだけ覚えてます。
でも自分自身が人見知りだから、最初にそう思っちゃうだけである程度慣れると気のせいだったと思うかな〜と考えていました。
ー年上の後輩であるO本さんに、仕事の指摘をする際に気をつけていたことはありますか?とにかく上から目線にとられないように言動には気を付けていました。基本的に敬語で、丁寧に話していました。やってほしい作業も「コレとコレで分かれて作業するので、こっちをお願いしてもいいですか?」という感じです。
ー「コットンちゃんが先輩だから!」と、O本さんに様々な業務をお願いされたことについて、魚田さんは当時どのように思っていましたか?「それはそうだけど〜私も苦手なんだよ〜」と思ってました(笑)。とはいえ今まで年上の先輩に頼りきっていたとこもあったので、自分が先輩になったんだし嫌だけどしばらくは頑張ろうと思っていました。
ー話が進むにつれて、タイトルの意味が分かってきます。魚田さんはこの体験を経たことで、人との関わり方などに変化はありましたか?仕事場の人たちとは「仕事での付き合い」と思っていたので、あまり自分の話をすることはそれまでありませんでした。
でもそうすることで「この人は何を考えているかわかりづらい」と思われて、いろんな人を巻き込んだのかなと思ったので、この体験を経たあとに自己開示をもう少しちゃんとしようという考えになりました。
■O本さんとの関係に暗雲が立ち込めてきたある日の朝、上司に呼び止められた魚田さん。清掃に行った会社で働いている事務員さんから、魚田さんの態度に対してのクレームがあり、気をつけるように言われました。
それから、何かと魚田さんには心当たりのないことで上司から怒られるようになってしまいます。そしてそれには、O本さんの言動が関わっていて……。
ここから先、魚田さんがO本さんに対して最初に感じた違和感が確信に変わっていくような出来事が起きていきます。気になった方はぜひ最初からチェックしてみてください。
突然、豹変する同僚 1話目を見る

(ねむみえり)