もう私が変わるしかない朝、沙織は夫を問い詰めました。
しかし夫は「大したことじゃない」と軽く笑い、言い訳を並べました。その瞬間、沙織は“夫婦としての何か”が終わったと感じたのです。
パートが終わった午後、沙織はひとりでカフェに入りました。スマホの検索窓に打ち込んだのは「離婚 準備」「別居 手続き」でした。
夫の言葉を待っても、夫に態度を変えてもらおうとしても、何も変わりませんでした。だから、私が変わるしかなかったのです。
怖かった、泣きたくなるくらい、不安でした。でもそのとき、初めて「自分のために動いている」と感じたのです。
妻が固めた決意帰宅後、夫はまた、いつも通りゲームに夢中でした。何も変わっていないように見えましたが、沙織の中ではもう、大きく動いていたのです。
洗面所で髪を結び直し、鏡に映る自分の目を見ました。泣きはらした跡も、クマもありました。でも、どこか凛とした顔がそこにありました。あの日の自分なら、スマホの通知ひとつで心が折れていたと思います。でも今は、少しだけ違っていました。
「この先どうするか」は、まだ決めていません。でも「もう戻らない」、その気持ちだけは、はっきり決まっていたのです。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)
