証拠集めのチャンス到来沙織は、家を出る準備を着実に進めながら、最後の“証拠”を集めようとしていました。 そしてその夜、ついにその機会が訪れたのです。
「ちょっと風呂入ってくるわ」
夫はそう言い残し、スマホをテーブルに置いたままバスルームへ向かいました。画面には、まだメッセージアプリが開かれたままになっていて、指紋認証もパスコードも必要ありませんでした。

私は静かにスマホを手に取りました。鼓動がドクドクと速くなるのを感じながらも、指先は冷たく、頭の中は不思議と冴え渡っていました。
「記録する」そのためだけに、私は動いていたのです。
裏切りの証拠をすべて記録スクロールするたびに、女の名前、写真、そしてメッセージが次々と現れました。

どの女性も、彼のことを本気で信じている様子でした。まさか“他にもいる”なんて思いもしない表情や言葉ばかりが並んでいました。
でも、私は知っていました。彼は女性たちを、まるで“ガチャ”のように扱っていたことを。
メモ帳には、★評価とともに「距離感OK」「押し弱い」「プレゼント効果あり」などと、まるで攻略メモのような記録まで残されていたのです。
私は、画面をひとつずつ記録していきました。これでいい。これで、すべてを終わらせることができる。
そう思いながら、私はスマホをそっと元の場所へ戻しました。何事もなかったように、静かに、慎重に…。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)