思いがけない人からの告白「藤崎さん、少しだけ……お時間いいですか？」
昼休みの休憩スペース。まわりには人の気配がありませんでした。そう声をかけてきたのは、佐々木さんでした。
「昨日、“あなたの味方です”ってメッセージ……あれ、私です」
思わぬ告白に、言葉が出ませんでした。
「私、たまたま…スマホで音声を録ってたんです。資料を整理しながら、録音してメモを取っていたら…、近くで柴田さんが、こんなことを話していて…」
そう言いながら、佐々木さんはスマホを取り出し、そっと再生ボタンを押しました。
決定的な“声”の記録スピーカーから流れてきたのは、聞き慣れた冷たい声でした。
そのあと、同席していた誰かの笑い声が小さく入っていて、柴田さんの冗談のような声も続いていました。
けれど、その内容は、あの紙に書かれていた言葉とぴたりと一致していたのです。
これは、証拠のようでいて、完全な証拠ではありません。でも、周囲の状況とあわせれば“決定打”になりうるものでした。
佐々木さんは、まっすぐに私を見て言いました。
「私が出すのは…正直怖いです。でもこれは、“藤崎さんが間違ってない”って証明になると思って…」
勇気を出して打ち明けてくれた佐々木さんの姿に、胸がいっぱいになり、思わず涙がこぼれそうになりました。けれど、私はそれをなんとかこらえて、もう一度、前を向いて立ち向かう決意を固めたのでした。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)
