“あの人”にも変化が会社が動きました。 社内の空気も、少しずつ変わってきたように感じます。 けれど、“あの人”は、ただ黙って終わるようなタイプではありませんでした。
夜、子どもを寝かしつけたあと。なんとなくスマホを開いたときに、“それ”が目に入りました。
柴田さんの個人SNSアカウント。以前は日常的な投稿が多かったのですが、今夜の内容は明らかに違っていました。そこにあったのは、悪意に満ちた言葉の数々。

名前は書かれていません。けれど、職場の人間が見れば、誰のことを指しているのかは一目でわかってしまう内容でした。
(これはもう…“嫌がらせ”ではなく、“報復”なんだ)
それでも私は前を向く翌朝。 すれ違った柴田さんは、スマホを見ながら小さく笑っていました。

その笑いは、囁くようでいて、確かに届くトーンでした。
(人事に呼ばれて、証拠も出た。追い詰められているはずなのに…。それでも、まだ終わっていない)
職場の空気は、少しずつ変わりつつあります。目を見て挨拶してくれる同僚も増えてきました。けれど、あの人の中では、まだ何も終わっていないのかもしれません。
(沈んでいく人間は、最後まで誰かを引きずろうとする…この人は、きっとそういうタイプなんだ)
私は、足を止めませんでした。前を向いて、静かに歩き続けました。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)