※このお話は作者まるき八郎さんに寄せられたエピソードをもとに脚色を加え再構成しています。登場人物や団体や建物の名称はすべてフィクションです。
■これまでのあらすじ
妊娠中の妻に対しても夫婦は対等だと考え、生活費は折半、家事は収入の少ない妻がやるべきと主張する夫。育児を一緒にすることについてもはぐらかします。後日、夫は安くて喜んでもらえるものをと、捨てられていた古い掃除機を妻へ贈ります。案の定、妻が困惑していると、夫は逆上。掃除機を乱暴に置きます。妻の叫び声でようやく我に返った夫でしたが、彼女の体調を気遣うこともせず、「頭を冷やしてくる」と言って外出。食事を済ませて深夜に帰宅すると、妻が用意した夕飯に手をつけず寝てしまいます。翌朝、妻はせっかくの気持ちを踏みにじってしまったことを謝りますが、夫からの謝罪は一切なし。それどころか「足だけなら良かったじゃん」と自分を正当化し、「心配で食欲がなかった」と嘘までつくのでした。
■これは妻が悪いのか…？
■つわりが辛いと伝えると…？
■体調悪いって言ってるよね…？
結局、夫は掃除機が妻の足に当たってしまったことには一切謝らず、なぜか妻のほうが「心配させてごめん」と謝らされる事態に…。話の内容がすっかりすり替えられていますね。
その後、夫はまるで何事もなかったかのように「休みだし、どこか出かけようか？」と誘ってきました。でも妻は、つわりがひどくてとても外出できる状態ではないと伝えます。
すると今度は、夫が突然「お腹が痛い」と言い出して、自分のほうが辛いアピールを始めます。
明らかに不自然なウソなのに、妻に向かって「温かい飲み物を持ってきて」と当然のように要求してくる始末。
つわりの大変さを、まったく理解していない様子です…。
(まるき八郎)
