前の話を読む。義母の口から夫が自分を選んだ理由や結婚前に義母の病気を知らされなかった理由を知った妻は愕然とする。
■知りたくなかった…夫が自分を選んだ理由

■義母の後悔と温かい言葉が妻の背中を押す
■妻は最期まで義母に寄り添うことを決めた
■義母の言葉通りに埋葬が叶う
■義母の遺志を引き継いだ妻の決意
義母は、息子が妻を結婚相手に選んだ理由を打ち明けたあと、涙を流して妻に謝罪しました。
義父に逆らえなかったこと、そして義父の影響を受けて育った夫を止められなかったことなどを悔いていたのです。
妻は義母の話を聞き、「お義母さんのせいじゃありません」と慰め、それ以降は生活のほとんどを義母の介護にあてました。
義父と夫の世話を一切しなかったため、強く責められることもありましたが、妻は気にせず無視し続けました。
やがて半年後、義母は旅立ち…、義父は涙ひとつ見せず、葬儀の段取りもすべて妻に押しつけました。
それでも妻は義母を見送ったあと、義母の遺志を胸に刻み、運命に抗う決意を固めたのです。
(紙屋束実)