■ソファの行方と、私の決意あのソファ、結局どうなったと思います?
義母から聞いた話では、「どうやら今、誰も座らなくなっちゃってるみたいよ。お姉ちゃんの家族も少し置き場に困ってるらしいの。捨ててもらっていいのにねぇ」とのこと。

ああ、やっぱり。
あれだけ“いいものだから”と押しつけてきたソファが、今や厄介者扱い。
その話を聞いた瞬間、心の中で小さくガッツポーズをしました。
その夜、夫に何気なくその話をすると、彼は珍しく真面目な顔をしました。
「……俺さ、あのとき、ちゃんと止めればよかった」
少し間をおいてから、続けます。
「『どっちでもいい』なんて言って、結局お前に全部押しつけてたよな。ごめん」
私は思わず手を止めました。
■今後、義姉に何かを押し付けられそうになったとしても夫から「ごめん」という言葉を聞くのは、結婚して初めてかもしれません。
「正直、腹立ってたよ。なんで私ばっかり気を遣わなきゃいけないんだろうって」
そう言うと、夫は静かにうなずきました。
「ほんと、そうだよな。姉ちゃんのこと、これからはちゃんと俺が断る。お前に嫌な思いさせたくないから」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥にずっと溜まっていたモヤモヤが、ふっとほどけていくような気がしました。

義姉の“好意”という名の押しつけも、夫の“無関心”という逃避も、もういらない。
これからは、対等なパートナーとして一緒に線を引いていけばいい。
「お気持ちだけで十分です」――次に義姉が何かを持ってきたとしても、私は笑ってそう言える気がします。
お下がりよりも、心のスペースのほうが、ずっと大事だから。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)