彼の実家、旦那様の実家にお邪魔したら、忙しそうな彼ママ・義理ママのお手伝いをする機会もあるかも? そんなとき、恥ずかしい思いをしないためにも、最低限知っておきたい料理の基本テクをご紹介します。
一緒にキッチンに立ってお手伝いをする前段階として、テーブルを拭いたり、できあがった料理をテーブルに運んで並べたり、という役目を任されることは多いはず! ごはんが左で味噌汁が右…だけではちょっと不安です。
今回は、知っておきたい配膳のマナーをご紹介します。
●覚えておきたい 一汁三菜の定位置ごくごく一般的な和食の一汁三菜を並べたときの定位置です。
写真を参照してください。
飯(ごはん)は手前の左
汁(味噌汁・吸い物)は手前の右
主菜(刺身・焼き物)は奥の右
副菜(煮物)は奥の左
副々菜(香のもの・和え物)は真ん中
それから、箸はすっと持てるよう、持つ部分(太いほう)を右側にして手前に置きます。
箸を手に取るときもマナーがあります。箸先をそろえて右手で持ち上げ、箸の下を左手で支えるように箸の中央の部分に添えて持ちます。右手を右端まですべらせ、箸の下から持ちかえ、左手をはずします。箸を置くときは逆の動作をします。
これだけ読むと難しそうに感じるかもしれませんが、この通りにやってみてください。おそらく多くの方が自然にやっていることだと思います。
●左が尊い? ごはんが左、味噌汁が右ご存知の通り、ごはんが左、味噌汁が右です。「食べやすいこと」が前提なので、お茶碗を左手に持ち、お箸を右手に持つため、左側にごはんを置くというのは合理的かと思います。
左利きの方は困ってしまいますが、それでもやはり左側にごはんを置くというのが一般的なルール。日本古来の左上位の考えに基づき、貴重な食糧であった米を左に置く文化が形成されたと言われています。
(昔の日本では「左上位」といって、右よりも左が上位なのです。右大臣よりも左大臣のほうが格上です。ただし、西洋の文化は逆の「右上位」なので、現代の国際的マナーでは右が上位です。)
●覚えておきたい 魚の盛り付け左上位の話が出ましたが、それに関わる「魚の盛り付けのルール」もご紹介します。写真のような切り身の場合は皮を奥にして盛り付けます。
尾頭つきの魚の場合は左に頭、手前に腹側がくるように盛り付けます。「左頭右尾(サトウウビ)」といって、必ず左側に頭、右側に尾をもってきます。これもまた、左上位からくる習慣なのです。
余談ですが、魚は盛り付けるときに上になる側から焼きましょう。最初に焼く側のほうがきれいに仕上がるからです。
ここまで押さえておけば、ひとまず安心です。いろいろとご紹介してきましたが、最近ではこれらのマナーにとらわれない方が増えてきているのも事実です。
でも、彼ママ・義理ママだけでなく、マナーや伝統を大切にする方をおもてなしすることになったとき、「常識のない子」と思われてしまったり、相手に不快感を与えてしまったりすることのないように、知っておいて損はないはず!
毎日の食卓でも少し意識してみるといいかもしれませんね。
(森崎繭香)