何かとあわただしい年末年始は、やることの多さに心も体も疲れてしまうことがありますよね。

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そんなときほど気持ちもしおれてしまいやすく、仕事での小さなミス、人から言われたちょっとしたことを引きずって、眠れないまま長い夜を過ごすことも…。
今、心が弱っているな、と気づいたときに思い出してほしい「マイナス思考から抜け出すヒント」を、実際にマイナス思考を転換することができた女性の体験談、心理カウンセラーから教えていただいたアドバイスとをあわせてご紹介します。
■マイナスな「口癖」が思い浮かんだときは、必ずフォローを付け足そう小さい頃から神経質で、小さなことにクヨクヨしてしまう自分がいやだった、と今回お話をしてくださった和田陽子さん。
自分の発言や行動に後悔することが多く、「あのとき、こうしていれば…」と過ぎたことをいつまでも引きずってしまう性格だったという和田さんですが、あるときふと「一度きりの人生、クヨクヨしている時間がもったいない!」と思ったことがきっかけで、自分を見つめなおします。
そこで和田さんがマイナス思考を転換させために心がけたことがこちら。
■口癖を変える「どうしよう」、「私なんて…」、「もうだめかもしれない」、そんなマイナスな言葉が浮かんだら、それをフォローする言葉を付け足すように考えます。
「失敗するかもしれない、でもきっと大丈夫!」、「これがだめでも、何とかなる」、「反省できる自分はえらい!」という具合です。
言葉の力は、思う以上に心に影響するもの。フォローの言葉を付け足すだけで、ちょっぴり気持ちがラクになれそうです。
■もやもや=自分を見つめなおすチャンスととらえるたとえば仕事でミスをしてしまったとき、それを悔やんでも過去には戻れません。
であれば、「どうしよう」ともやもやしているよりも、そのミスを「次はどうするか」を考えるための材料にします。
また、他人の何気ないひとことにショックを受けて、もやもやしてしまうのもよくあることです。
そんなときは「なぜショックを受けたか」に意識を向けてみると、自分のマイナスポイントに気がづけることも。
もしかすると、そのひとことが自分のためになる言葉になるかもしれない、と考え方を変えてみるのも手です。
■生理周期を把握する女性は、ホルモンバランスの関係で生理前になるとふさぎこみやすくなったり、いらいらしやすくなることがあります。
それを把握するだけで、「今はナイーブな時期なので仕方ない」と割り切ることができます。
■ポジティブになろうと、あせらないいい方向に考えようとする自分、それでもマイナス思考に傾いてしまう自分とが行き来して、八方塞がりになることだってあるかもしれません。
そんなときは、無理して「ポジティブになろう」と考えないことも大切です。ポジティブになりきれない自分に対し、また否定的になってしまうから。
落ち込む時間がずっと続くわけではない、とだけ考えて、あとは正直な気持ちのままどっぷり落ち込んでみると、新たな自分の発見にもつながるかもしれません。
■「マイナス思考」は「心の防御」ととらえてみよう実際にマイナス思考から抜け出した和田さんのお話とあわせて、筆者が心理カウンセラーへの取材で教えていただいたことも、ご紹介します。
それが、「マイナス思考は心の防御でもある」ということ。
たとえば新しく見つけたレストランに行くとします。最初から「どうせたいしておいしくない」と思っていれば、期待を裏切られたときの心のやり場が確保できますし、過度な落胆を避けられます。
自分が傷つかないための心の防御策でもあるわけです。
「どうせ」、「もしこういう事態に陥ったらどうしよう」と思ったときは、「こう考えるのは、私が自分の心を守ろうとしているからなんだ」と客観的に考えてみるだけで、とりとめのないもやもやから、少しだけ気持ちをそらすことができそうです。
もやもやして眠れない夜に、これらのヒントをちらっと思い出してみてくださいね。
(コミヤ カホル)