ティールームにいくと、メニューにいくつもの「紅茶」の種類が並べられていることがあります。
(c)djile - Fotolia.com
どの紅茶がおいしいの? ミルクなくてもおいしのはどれ? といろいろ迷ってしまいます。
■紅茶の種類を知ろう紅茶の有名なものとして「セイロンティー」「ダージリン」「ウバ」「ニルギリ」そして「アールグレイ」があります。
なかでも「ダージリン」「ウバ」「ニルギリ」が世界の3大紅茶といわれていますが、一般的によく飲まれているのは「ダージリン」と「アールグレイ」と言えるでしょう。
・ダージリンダージリンは北インドダージリンで栽培される、最高級の紅茶です。年に3回収穫されていて、それぞれファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ、モンスーンと呼ばれています。
ファーストフラッシュは春先に収穫された茶葉。緑茶に近くさっぱりとしていて、紅茶が苦手な人でもストレートで飲めます。
セカンドフラッシュが一番高級でおいしく、ダージリンというときはこれをさします。できればストレートで香りや美しい色を楽しみたいもの。
モンスーンフラッシュは名前の通り、秋口に収穫される茶葉。ミルクティーやフレーバーティーに使われています。素朴な味でファンも多いとか。
・アールグレイアールグレイで最も有名なのは「フレーバーティー」。もとは、中国の紅茶「キームン」という茶葉にベルガモットの香りをつけたもの。
ベルガモットは甘ずっぱい香りのかんきつ類の果物で、エッセンシャルオイルとしても売られています。
元イギリスの首相グレイ伯爵が、キーマンとベルガモットの香りでつくったこのブレンドは、世界中にひろまりました。
強めのフレーバーが付いたアールグレイは、温度が強い程香りが引き立つためアイスティーで飲むのが一般的。
イギリスの一部の地方では、帰ってほしい客に、匂いのきついホットのアールグレイを出すなんてこともあったんだとか。
■紅茶と水との関係を知ろうおいしい紅茶をいれるには、水がとても大切です。
ペットボトルの水を使えばおいしくできる? と思いがちですが、日本の水道水は軟水。実はこの新鮮な軟水を使うのが一番のポイント。
乾燥した茶葉はよってありますが、水に含まれる空気で茶葉が開いていき、おいしい紅茶になります。
ポットでいれるなら、茶葉を上下にくるくる回しながら茶葉を開いていきます。これを「ジャンピング」といいます。
次に大切なことは、沸騰したお湯を冷まさないこと。やかんからポットに注ぐとき、ポットからカップに注ぐとき、それぞれ5℃くらいずつ冷めていきます。
80℃以下になるとおいしくなくなるので、手早くいれるようにしましょう。
■寒い冬にミルクティーを上手にいれる寒い夜に飲みたくなるのがミルクティー。ミルクティーに一番あう茶葉がアッサムです。
こちらもダージリンと同じ北インドで栽培されています。蜂蜜のような甘い香りと味がミルクティーにぴったりです。
「ロイヤルミルクティー」は、できた紅茶の約半分以上のミルクが入っているもの、とされています。おいしくいれるポイントはきちんと「茶葉を開かせる」こと。
ファストフードなどでミルクティーを注文すると、ミルクの中にティーパックが入っていますね。これはNG。
ミルクを置いておくと表面に膜が張ります。茶葉にもミルクのカゼインが葉にもついてしまい、茶葉が開きません。
では作ってみましょう。
■体が温まるミルクティーの上手ないれ方- 茶葉…ティースプーン×人数分
- 湯…人数分×60cc
- ミルク…人数分×60cc
- 砂糖…お好みで
- 鍋にお湯を沸かし、茶葉をいれて2〜3分火にかけてしっかり開かせます。
- ミルクを入れて煮立てないように温めます。
- 茶こしでポットに注ぎます。
- 人数分のコップに注ぎます。
体を温める「チャイ」は茶葉を鍋に入れて香りや成分を溶かします。
- スパイス…シナモン、ナツメグ、カルダモン(3つ程度、半分に割ってください)
- しょうが…チューブ5mm程度
- クローブ(丁子)…2つ
などからお好みの組み合わせで、追加してください。茶葉と一緒にミルクを煮たてて、茶こしを通してカップに注ぎます。
シナモンとしょうがは体を温めてくれる効果があるので、女性にはおススメです。
寒い夜に温かいミルクティーをいれて、くつろいだ時間をすごしてみてくださいね。