11回目の「ムーミンの記念日」にファン熱狂
2015-08-10 12:11 eltha
ムーミンの日は05年、原作者トーベ・ヤンソン氏の誕生日である8月9日に制定。以降、抽選で選ばれた人のみが参加できるプレミアムなイベントが毎年行われている。近年のムーミンブームを受けて年々応募が増える中、今年参加したファンの顔ぶれは、大人の女性から親子連れ、カップルなど、実にさまざま。ムーミン谷の仲間をあしらったファッションや、ミイをイメージしたおだんご頭など、こだわりのスタイルでの参加者が多かった。
イベントはトーベ氏の姪である、ソフィア・ヤンソン氏のビデオメッセージでスタート。今年2月に公開された映画『劇場版 ムーミン 南の海で楽しいバカンス』の貴重なメイキング映像の上映や、絵手紙コンテストの表彰式、ムーミンの歴史を紐解く解説コーナーなどが行われ、ファンたちは改めてヤンソン氏の人柄や物語の魅力に触れた。
数ある企画の中でも目玉となったのが、市原による短篇集『ムーミン谷の仲間たち/目に見えない子』の朗読。人気を博したテレビアニメ『まんが日本昔ばなし』など、抜群の声優スキルを持つ市原は、ムーミンをはじめ、ママやミイなど、個性的なキャラクターたちを好演。躍動感ある朗読には、思わず涙するファンの姿も。フィンランドの民族楽器・カンテレ演奏とコラボレーションし、30分以上かけて優しく語りかけるように物語を読み上げた。
「みんな個性を尊重していて、何よりも平和を愛する方たちでしょ。そういう心根というか、考え方がとっても素敵ですよね」――。その後のトークで市原が語った言葉には多くのファンが頷き、改めてムーミンの魅力を噛み締めていた。
2017年には埼玉県・飯能市にムーミンのテーマパークが誕生するなど、ムーミン人気は今後も高まっていきそうだ。