休井美郷「1人で悩まずに相談して毎日ハッピーに生きてほしい」、”女性のヘルスケア”課題を語る
2023-08-22 10:20 eltha
■我慢するだけではない選択肢「女性同士で話すようになったことがすごく大きい」
休井さんは今年5月、子宮けいがんの一歩手前の段階「高度異形成」であることを公表。6月に「高度異形成」手術を受けました。YouTubeでは「子宮頸がんの手術で学んだこと。」として術後の経過を発信し、反響が寄せられていました。
産婦人科専門医の三輪さんは休井さんの発言を受けて「子宮頸がんの場合は進行しないと症状が出ないので、逆に検診でなければ見つからないですから」と補足。検診の重要性を解説しました。
生理痛、妊娠・出産、更年期など女性特有のさまざまな不調。症状を感じても極限まで我慢しようとする人が多いですが、三輪さんは「日頃からのケアが大切」と言います。「0歳と1歳の子どもがいますが、仕事の復帰が早かったので、産後自分の身体と向き合う時間がありませんでした。産後の尿もれだったり、下半身のがたつきがあったので、日頃のケアは大切だなと思いました」とフェムケアの重要性を語りました。
フェムテック・フェムケアが与える社会的な影響について、平野さんは「昔は”給湯室トーク”と呼ばれていましたが、女性同士で話すようになったことがすごく大きいと思うんです」とコメント。自分の状態をよく知って、人と話す機会が増えたことで、複数の解決方法、選択肢を知る人がいるとのこと。
これを受けて「低用量ピルを一時期辞めていた時期があって、そのときに同棲していた彼氏にすごく当たっちゃっていたんですね。でも、それを友達に言うことでヒステリックだと思われたらどうしようかと思って相談できなかったんです。でも、最近は、そういう話をできるようになってきました」と休井さん。
実際に、三輪さんによると「自分を一定に保ちながら働かなきゃいけない中で、生理の日って結構つらいですよね。最近は大事な仕事の時にはずらそうとする方や、PMSの相談をされる方もよくいらっしゃるなという印象があります」とのこと。以前よりも、複数の選択肢を選べるようになっていること、生理について話すことがタブーではなくなっていることを多角的に話しました。
■フェムテック、不安を煽るだけで終始してしまうことが課題に
「もっと選択肢を増やしてほしい」と一言。「フェムテックと言う言葉が、今はバズワードゆえに、一枚噛んでみようかと考える方もいなくはないので。不安を煽るのではなく、一人一人のインサイトによりそった商品開発が行われるといいなと思っております」と平野さん。
三輪さんは「女性が本当に必要としているサービスを提供してくれてるところもあると思うので、自分で何が正しいのかを考えつつ、真偽がわからなければ、産婦人科の先生に相談してみるのも良いかなと思います」とコメント。また「個人差もあることですし、性別で分けるんじゃなくて、お互いどういったパターンでも理解していこうっていう、そもそもの姿勢が大切かなと思って、日本に足りないのはそこなんじゃないかなと思います」と続けました。
最後には「たくさん悩んでいる方もいると思うのですが、私も悩んでいて人に言えなくて辛かったこともあるので、1人で悩まずに相談して毎日ハッピーに生きてほしいです」と休井さん。平野さんは「美しさは健やかさがあってこそだと思うので、自分の体の動きがどうなのかを知りながら、ケアの選択肢を増やし、自分に合った選択肢を探してほしいです」、三輪さんは「美しさって、何かに向かって頑張っている時に1番美しいんじゃないかなと思っています。そのためには根本的に体のケアが基盤になるのではないかと思っています。それを若いうちからちゃんとケアして、目標を見失わずに頑張れることが大切かなと思います」とコメントし、イベントは終了しました。
取材・文/於ありさ
撮影/逢坂聡