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ご当地グルメ、東北地方の正月定番料理は“カレイ”

2010-01-02 10:00 eltha

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 その地方の風土や風習によって生まれた独特の習慣や食文化が、ご当地グルメとして見直されるようになって久しいが、「正月」にも、地方によって違った「ご当地グルメ」がある。三陸沿岸から仙台湾にかけての地方では「カレイ」が正月にはなくてはならない定番の料理で、この地域の主婦たちは腕によりをかけた大きなカレイを正月にふるまっている。

 調理されるのは主に「ババガレイ」という魚で、周辺地域では「滑多鰈(ナメタガレイ)」と呼ばれているカレイの一種。普段は深さにして50メートルから450メートルの海底に生息し、体長は60センチメートル、体重は1キロほどで、日本近海に棲むカレイの中では高級魚とされ、12月に北海道から南下し仙台沖にやってくる。筒切りにしたナメタガレイを酒、砂糖、しょうゆ、みりんで煮付けるのが正月の定番で、煮汁を絡めた肉厚な身を一口食べると、脂ののった濃厚なうまみが口の中に広がる。ひれ部分はコラーゲンたっぷりのゼラチン質で、煮こごりをおせち料理に使うこともよくある。なお、冬場に産卵期を迎えるため、お腹にたっぷりと子を含んでいることから「子孫繁栄の象徴」としてもありがたがられている。

 この地域では正月には欠かせない食材のため、地域のスーパーなどでは年末にはナメタガレイで鮮魚コーナーがいっぱいに。子持ちのカレイなどは1匹5〜6000円ほどにで売られ、需要の高まりとともに価格も跳ね上がっていくという。

 カレイは底引き網や刺し網で獲るが、三陸沿岸から仙台湾の水揚げは減少傾向にあり、現在は宮城県内でも北海道産のカレイが売られていることも少なくない。価格や調理にかかる手間などの問題から、最近では正月の食卓から姿を消す家庭も増えているが、地元企業が冷凍食品になったカレイの煮付けを発売するなど、地方独特の習慣を残すための動きも見られる。(情報提供:フルタイム)

東北の正月料理はカレイが定番(写真提供:仙都魚類) 

東北の正月料理はカレイが定番(写真提供:仙都魚類) 

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