ガムのトレンドは“味長持ち” 各社工夫し続々展開
2010-10-06 10:00 eltha
今年5月に発売したところ予想を上回る反響があり、販路縮小を余儀なくされたガム『ストライド エンドレス ミント』を発売しているキャドバリー・ジャパンは、11月15日より同商品の販売を本格的に再開させる。「ストライド」シリーズは“味長持ち”をポイントに置いている商品だが、同商品に限らず、昨今はCMや商品概要打ち出すガムが増えている。少しでも長く味わえるように、各社はさまざまな技術を投入し、長持ちに向けて工夫を凝らしている。
心地よい噛み心地と風味が長く続くよう試行錯誤を繰り返したという『ストライド』シリーズ。「味長持ちガム」というストレートな商品紹介と、二つ折り財布のような独自のパッケージデザインがターゲット層の若者世代に受け、需要に供給が追い付かず発売1か月後には販売規模を縮小して展開。それでも約2か月後の7月上旬に年間販売目標数の1500万個を達成し、9月末時点では販売数2000万個を突破している。
また、明治製菓が今年4月に発売した『MINTZ(ミンツ)オリジナルグリーン』も、“味長持ち”を意識して開発された新ブランドだ。ガムの中に本物のペパーミントの葉を配合しているほか、キシリトールの結晶の中にミントフレーバーをとじ込めた結晶キシリトールミントを中央に配して味の持続力を強化。また、新開発のガムベースと従来品の約1.5倍の粒サイズで、長時間続く噛みごたえも追及している。
『Fit’s(フィッツ)』がヒットしているロッテも、メントールと持続性高甘味料を配合したメントールチップ入りの『Fit’s LINK』を今年5月に発売した。同商品は消費者調査によりミントの持続性を評価され、7月からは“味、長続き40分!”をキャッチコピーに訴求している。
“味長持ち”をうたうのは新商品だけではない。発売13年の『XYLISH(キシリッシュ)』(明治製菓)は2月にリニューアルし、ガム内に配合しているロングラスティング・カプセルを増量して持続力を強化。今年発売25周年を迎えた『クロレッツ』(キャドバリー・ジャパン)も8月よりガムの中に閉じ込めている味成分を凝縮したカプセルを改良したリニューアル商品を展開している。
キャドバリー・ジャパンによると、日本のガム市場は2004年をピークに減少傾向が続いているという。各社は“美味しさ”やガムを口にした時の“爽快感”のほか、味が長続きする“お得感”で巻き返しを狙う。