モスバーガー海外展開に力 新商品をアジア同時発売
2010-12-09 12:20 eltha
1972年に日本で創業したモスバーガーだが、1980年代には米ロサンゼルスやハワイへ試験的に出店。現在米国の店舗は撤退しているものの、創業当時から海外出店の意欲は高かったという。その後1991年に台湾へ出店したのを皮切りに、シンガポール、香港、タイ、インドネシアなどエリアを拡大し、現在は6ヶ国・地域に232店舗を有している。
現在アジア各国では高い評価を受けており、ライスバーガー、テリヤキチキンバーガーなどが人気となっているほか、各国・地域のご当地メニューも積極的に展開している。そんなアジアでの成功を踏まえ、今後は韓国、マレーシア、オーストラリアでの出店を計画。ヨーロッパへの出店に向けても準備を進めているほか、将来的にはハンバーガー発祥の地・北米へも展開していく予定。進出形態は現地法人によるエリアフランチャイズ制を導入し、地域に根ざした店舗展開を目指す。
そんな海外戦略のひとつである今回の同時発売商品は、アジアで人気のチキンをメインに、専用ポテトフライを合わせた点が特徴。ソースは日本向けには揚げコショウの香りが効いた塩バターソースを使い、商品名『塩バターチキンバーガー(ペッパー風味)』(価格360円)で販売、海外店舗向けにはアジア各国で好まれているフルーティーな味を意識し、オレンジ風味を利かせたソースを使用し別名で売り出す。同社はこの商品を国内外約1600店舗で2011年2月7日まで販売、合計400万食の販売を目指す。
この同時発売キャンペーンは、日本発祥チェーンとしては初めて行われる取り組みで、グローバルチェーンとしてのブランド力を内外にアピールするほか、国内外同条件で展開することで、店舗水準向上の狙いもある。櫻田厚社長は「5〜10年以内にとはいわないが、いずれはアジア、欧州、北米など、世界で“モスバーガーって日本で生まれたものなんだ”と言われるようになれば」と今後の展開に期待を込めた。