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ハイボールブームの追い風受け、『電気ブラン』に再び脚光

2010-12-17 06:00 eltha

 1893(明治26)年に東京・浅草の神谷バーで誕生したリキュール『電気ブラン』が好調だ。ハイボールが人気となった2009年から出荷数量が急激に伸び、2010年は前年比120%、ブーム前の2008年と比べると135%となり、順調に売上を伸ばしている。同商品を販売している酒類メーカーの合同酒精は現在の“追い風”について昨今の昭和レトロブームとハイボールブームにあると分析しており、今後は「電気ブランゆかりの浅草に近い東京スカイツリーの効果も期待したい」と語る。

■大手酒類メーカーの華やかな“ハイボール競演”で注目度上昇

 昭和30年代に一世を風靡したハイボールに再び火をつけたのは、2008年よりサントリーが訴求し始めた『角ハイボール』だった。その後は他社も続々とハイボール商品を発売し、キリンビールは『世界のハイボール』シリーズを、アサヒビールは『ブラックニッカハイボール』シリーズと『ニッカ 竹鶴ピュアモルトハイボール』を発売。また、サントリーも『トリスハイボール』を新たに投入し、ハイボール市場を賑わせている。

 そんな大手酒類メーカーの華やかな“競演”は、『電気ブラン』にもスポットを当てた。もともと浅草エリアでの安定したニーズはあったものの、昭和レトロブームに同商品の歴史とブランド力がマッチ。ハイボールブームを契機に同社が実施した飲食店向けのキャンペーンも功奏し「既存エリアでの販売数増のみならず、新規エリアにも拡張することができた」(合同酒精営業本部・片山靖之営業推進グループマネージャー)という。

■新たな飲み方を訴求して若者層にもアピール

 神谷バーでは古くからビールをチェイサーにして『電気ブラン』をストレートで飲むのが“粋”とされているが、その伝統を守りつつ、若者層にも飲みやすい「電気ブランハイボール」を訴求した。もともと『電気ブラン』のアルコール分は30%・40%と高めだが、炭酸で割るハイボールは低アルコール飲料を好む消費者にも受けた。同商品を仕入れている飲食店の中には、ハイボールは“電気ブランハイボールのみ”というところもあるといい、片山マネージャーは「“ほかにはない、ちょっと変わったハイボール”へのニーズの高まりを感じている」とコメント。同社は今月から一般消費者向けのキャンペーンも展開し、“家飲みニーズ”にもアピールしている。

 『電気ブラン』はブランデー、ワイン、ジン、ベルモット、キュラソーなどをブレンドしたもの。同商品の誕生当時、“電気”が文明開化の象徴的存在であり、モダンで新しいものを“電気○○”と呼ぶことが流行していたこと、飲むとほのかな甘みと共に舌にピリピリとした刺激が感じられるためこの名がつけられた。明治時代に生まれてから今日まで神谷バーの看板メニューであり、数々の文芸作品にも登場している。

ハイボール人気を受け再び脚光を浴びている『電気ブラン』 

ハイボール人気を受け再び脚光を浴びている『電気ブラン』 

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