上原美優さんの自叙伝に同世代から強い関心〜ワンコインで文庫化決定
2011-06-04 06:00 eltha
愛くるしい顔立ちと“明るい大家族貧乏トーク”で話題を集めた上原さんが自叙伝に綴った半生は、既存のイメージを覆す壮絶な日々。貧乏が招いた不登校やいじめ、非行。さらに地元・鹿児島県の種子島を離れ、上京後に就いたキャバクラでの仕事や、精神不安定による薬物自殺未遂など、笑顔の下に隠れていたその素顔は、目を背けたくなるほど苦しいものだった。
そんな上原さんが自らの過去を語った理由は、同情を引くためでもなければ“話題作りの暴露本”でもなかった。あとがきには「独りという孤独感に苦しんでいる方、大切な人を失った方に、何かを伝えることができたら嬉しい」と彼女の真意が明かされており、発売イベントでは「今、一人だったり(孤独を)感じている人へ宛てたメッセージになればいい」と語っていた。
大家族で育ったからこそ実感した“家族への感謝”を綴った同書。この文庫化には「ひたむきに生きた24年。尊い命を、これ以上失わないために」と、上原さんの意思を引き継いだ、編集者たちの願いが込められている。