6月11〜13日にかけ銭湯入浴体験や製品開発者との意見交換を実施
アルケア株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:伊藤 克己、以下「アルケア」)は、オストメイト※1とそのご家族を対象とした「ココロとカラダがあたたまる体験と交流の3日間」を、2026年6月11日(木)から13日(土)にかけて開催いたしました。
本イベントには延べ60名ほどのオストメイトやそのご家族が参加し、周囲の視線を気にすることなく、心ゆくまで銭湯での入浴を体験したほか、国産唯一のストーマ装具メーカーであるアルケアの製品開発者と語ろう会やストーマ装具の製造工程などを見学しました。
※1 さまざまな病気や事故などにより、お腹に排泄のための「ストーマ(人工肛門・人工膀胱)」を造設した人
● イベントの背景
オストメイトは現在、国内に約20万人いらっしゃいます。身体内部の機能に障害がある内部障害に該当し、排泄管理のために入浴や就寝時などを含めて常にお腹にストーマ装具※2を装着する必要があります。ストーマは腹部に位置するため、外見上はオストメイトであることが分からないことや、排泄というデリケートなことであるため周りに伝えない方もおり、社会的認知や周囲の理解が十分に進んでいないのが現状です。
このような社会課題に対し、厚生労働省では「オストメイトの公衆浴場への入浴にご理解ください」として
ウェブサイトで案内を出しています。また、2024年4月1日には、「障害者差別解消法」が改正施行され、公衆浴場や宿泊施設においてオストメイトへの合理的配慮が求められるようになりました。ストーマ装具は適切に装着すれば排泄物が漏れることはなく、衛生上の問題はないため入浴が可能ですが、「周囲の目が気になる」などといった「見えない壁」を感じ、公衆浴場などでの入浴を控えている方も多くいます。
アルケアは、国産初のストーマ装具「ラパック」を1965年に開発して以来、60年以上にわたって、製品の提供にとどまらず、無料情報誌「向日葵」の発行など、オストメイトの支援を継続しており、2019年と2024年には
オストメイトのための日帰り温泉ツアー(近畿日本ツーリストと連携)を実施しました。今回は、オストメイトが一歩踏み出すきっかけをつくり、「見えない壁」の解消を目指す取り組みをさらに継続、発展させていくため、東京都墨田区のバリアフリー銭湯「御谷湯(みこくゆ)」と連携し、入浴体験などを実施するに至りました。
※2 ストーマから排出された排泄物や分泌物を溜める専用の装具のことで、ストーマ装具は排泄物を溜めておくストーマ袋(パウチ)と、ストーマ袋をお腹に粘着させる面板から構成されている
● 当日の様子
貸切で安心「御谷湯」入浴体験
6月11、13日は営業開始前の約2時間を、オストメイトとそのご家族のみで完全貸切とし、入浴していただきました。脱衣所などにアルケア社員を配置し、入浴をサポートしました。
参加者からは「貸切だったので気兼ねなく入浴できて非常に満足した(70代男性)」「大好きな銭湯に思いっきり入れてすごくうれしかった。(50代女性)」などの声が寄せられ、周囲の目を気にせずに安心して入浴を楽しんでいただきました。
アルケアの開発者と語ろう会
6月11日の入浴後にはアルケアの曳舟オフィスで製品開発担当者と語ろう会も行いました。開発者が参加者と向き合い、「さまざまな種類がある装具の違いって何?」「使い方はこれであっている?」「こういう商品があればうれしい」などオストメイトが日頃感じている疑問や要望をお聞きし、直接答えました。
参加者からは「開発秘話的な話も聞けて楽しかった(50代女性)」「製品に対する疑問、不満を真摯に聞いていただいた(60代女性)」などの声があり、定期開催を望まれる方もいらっしゃるなど、大変有意義な意見交換となりました。今回いただいた声は、今後の製品開発等に生かしてまいります。
ストーマ装具工場見学
6月12日はアルケアの工場(千葉県千葉市)でストーマ装具の製造工程などの見学会を実施いたしました。製造工程では、面板の加工前の材料から出来上がるまでを、実物を使って解説。製品の展示スペースでは、製造の担当者らが装具の成り立ちや日々のケアを補助するアクセサリーを紹介しました。

参加者からは「オストメイトのために、ここまで企画してくださる姿勢に感動した。工場で働いている方々は当事者ではないのに、製品に対する熱意や情が伝わり嬉しかった(40代女性)」「品質管理の方々が、パウチの不具合が発生した際の申し出に、不快感を表に出さず、積極的に解決しようと製品や顧客に対峙していることが分かり、これほどまでに心強いと思ったことはなかった(40代女性)」などの声をいただき、普段は見ることがない製の裏側や製造に懸ける思いに触れていただく機会となりました。
● イベントのまとめ
本イベント後の参加者へのアンケートで、入浴体験は参加者の約9割※3が、開発者と語ろう会は全ての方※4、工場見学は約8割※5が「大変満足」「満足」と回答するなど、オストメイトに寄り添ったイベントとすることができました。
温泉や銭湯での入浴について詳しくみると、参加者の約7割※6がストーマ造設前に温泉や銭湯での入浴を「よく行っていた」としましたが、造設後は約7割※7が「あまり行っていない」「全く行っていない」と回答し、その多くが「周囲の目が気になる」との理由でした。
今回のイベントを通して、今後の温泉や銭湯利用について約7割※8が「行こうと思う」「少し思う」と回答し、オストメイトが一歩踏み出すきっかけとして一定の効果がみられました。ただ、約3割は「あまり思わない」とするなど、一度の体験だけでは解消されないハードルの存在も浮き彫りとなりました。

調査方法:オンラインまたはオフライン調査、調査機関:アルケア株式会社、調査期間:2026年6月、対象者:入浴体験参加者アンケート回答者(N=11・複数回答)
オストメイトが抱くハードルについて、周囲に理解してほしい点を聞くと、「見ないふりをしてほしい(60代女性)」「ストーマの人も入浴できるとの看板があればいい(40代女性)」「湯浴み着で入ってもいい文化が出来たら嬉しい(50代女性)」などの声がありました。本当は温泉や銭湯に行きたいけれど、周囲の視線などの心理的な「見えない壁」や施設の設備面の不安から、避けてしまっている現状が改めてうかがえました。
アルケアは今後も、国産唯一の装具メーカーとして、オストメイトに寄り添いながら、社会的認知向上と理解促進を図る取り組みを進め、誰もが自分らしく生活できる社会の実現を目指してまいります。
※3 調査方法:オンラインまたはオフライン調査、調査機関:アルケア株式会社、調査期間:2026年6月、対象者:入浴体験会参加者アンケート回答者(N=11・単一回答)
※4 調査方法:オンラインまたはオフライン調査、調査機関:アルケア株式会社、調査期間:2026年6月、対象者:開発者と語ろう会参加者アンケート回答者(N=11・単一回答)
※5 調査方法:オンラインまたはオフライン調査、調査機関:アルケア株式会社、調査期間:2026年6月、対象者:工場見学参加者アンケート回答者(N=17・単一回答)
※6〜8 調査方法:オンラインまたはオフライン調査、調査機関:アルケア株式会社、調査期間:2026年6月、対象者:入浴体験参加者アンケート回答者(N=11・単一回答)
調査方法:オンラインまたはオフライン調査、調査機関:アルケア株式会社、調査期間:2026年6月、対象者:入浴体験参加者アンケート回答者(N=11・複数回答)
アルケア株式会社について
1953年に国産初の石膏ギプス包帯「スピードギプス」の開発・製造に成功し、1955年に創業しました。ケアをする人・ケアを受ける人の双方にとって「親切な製品をつくる」という創業当時の想いを受け継ぎ、褥瘡・創傷領域、看護領域、ストーマ領域、整形外科領域の4つの専門領域で、現場ニーズを製品・情報・サービスへと具現化し、価値を創出しています。予防から社会復帰に至るまでの医療のケアプロセスを看護から支えるインフラ企業として社会とつながり、「人に寄り添う” かんご ”を、世界のスタンダードに。」することを目指して挑み続けてまいります。
ストーマ領域:オストメイトが生涯にわたって自由に、安心して過ごせる毎日の実現へ
日本人のライフスタイルに合った使いやすさや安心を追求したストーマケア用品を展開するとともに、オストメイトが抱える不安を少しでも解決したいという想いから、日常生活を支える製品・情報・サービスの充実も図っています。オストメイトの皆さまと共に歩み、自分らしいあしたを実現いただけるよう「ストーマのある生活」に深く関わり寄り添っていきます。
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