第三者試験機関・ニッセンケンが4種類の飲料を4℃・20℃・35℃で比較
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター(本部:東京都台東区、理事長:安藤 健、以下:ニッセンケン)は、微生物試験を手掛ける第三者試験機関として、暑い時期に日常的に起こり得る「飲みかけのペットボトル飲料の持ち歩き」に着目し、保存温度によって生菌数にどのような変化が見られるのかを確認するため、4種類の飲料を用いた参考試験を実施しました。
今回の試験では、保存条件によって生菌数が大きく増加した飲料も確認されました。飲みかけのペットボトル飲料は、できるだけ早く飲み切るなど、取り扱いに注意が必要です。暑い時期の飲み残しをどのように扱うべきか考える参考として、試験結果を紹介します。
バイオケミカルグループ Webサイト
ペットボトルに直接口を付けて飲むと、口腔内の微生物などが飲料に入り込む可能性があります。特に気温の高い時期は、飲みかけのペットボトル飲料をバッグやデスクなどに置いたままにする場面も考えられます。
今回の試験では、4人の社員モニターがそれぞれ直接口を付けて飲用した4種類のペットボトル飲料を、4℃・20℃・35℃の3条件で24時間保管し、保管前後の生菌数を測定したところ、35℃で24時間保管したカフェオレと麦茶で、生菌数の大きな増加が確認されました。
試験概要
■対象飲料 カフェオレ、スポーツドリンク、麦茶、緑茶の4種類
■飲用方法 各飲料に1人ずつ、数回に分けて直接口を付け、半分程度まで飲用
■保管条件 4℃:冷蔵庫内を想定
20℃:比較的涼しい室内を想定
35℃:暑い時期に長時間持ち歩くなど、飲料が温かい環境に置かれた状態を想定
■保管時間 24時間
■測定項目 保存前(口を付けた後)および24時間後の生菌数(CFU/mL)

4種類の飲料について、保管前と温度別に24時間保管した後の生菌数を測定
試験結果:35℃条件でカフェオレと麦茶の生菌数が大きく増加

今回使用した検体・条件では、カフェオレを35℃で24時間保管した場合、生菌数は530 CFU/mLから8,800,000 CFU/mLへ約1万6600倍に増加しました。カフェオレには糖分や乳成分など、微生物が利用しやすい栄養分が含まれている為、今回の検体では、こうした成分と35℃という温度条件が組み合わさったことで、生菌数が大きく増加した可能性があります。
また麦茶は290 CFU/mLから410,000 CFU/mLへ約1400倍に増加しました。原料である“大麦由来の炭水化物”などが菌の栄養源になったと考えられます。
一方で、スポーツドリンクはすべての条件でほぼ検出されませんでしたが、酸性のスポーツドリンクは細菌が増殖・生存しにくい環境にあると言えます。
緑茶は、いずれの保存温度でも保存前を上回る増加は確認されませんでした。緑茶に含まれるカテキンには抗菌作用があるため、菌が増殖しなかった可能性があります。
【本試験結果をご覧いただく際の注意点】
本試験は、飲みかけのペットボトル飲料における温度別の変化を確認するために実施した参考試験です。反復試験による再現性の確認は行っておらず、結果は今回使用した検体・条件に限られます。また、本試験では生菌数を測定しており、食中毒菌など特定の微生物の有無を確認したものではありません。
飲みかけのペットボトル飲料については、できるだけ早く飲み切り、飲み残した場合は冷蔵庫で保管するなど、適切に取り扱うことが重要です。
「見えない変化」を測定するニッセンケンの微生物試験
今回の参考試験で用いた微生物の測定技術は、さまざまな製品の安全性や機能性評価に活用されています。ニッセンケンのバイオケミカルグループでは、衣類やタオルなどの繊維製品、プラスチック、ガラス、シャンプーやクリームなどの化粧品といった、身の回りにあるさまざまな製品を対象に微生物試験を行っています。目では確認できない菌の変化を試験によって確かめ、製品の安全性や機能性を評価することで、企業の皆様を支えています。
バイオケミカルグループ 公式Webサイト>>

バイオケミカルグループにおける微生物試験の様子(イメージ)
また、今回のペットボトル飲料のように、“身近なテーマ”を実際に試験した結果もコラムで紹介していますので、是非ご覧ください。
コラム「試験担当者のひとり言」>>
本件に関するお問い合わせ
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
ライフ アンド ヘルス事業本部 バイオケミカル事業部 バイオケミカルグループ
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一般財団法人ニッセンケン品質評価センターとは
ニッセンケンは、1948年の設立以来、繊維製品を中心とした「試験・検査」を通じて、製品の安全性や機能性を評価し、日本と世界のものづくりを支えてきました。現在では、世界最先端の安全基準「OEKO-TEX(R)(エコテックス(R))認証」において、アジア地域で唯一の認証機関でもあります。
繊維関連の各種試験に加え、抗菌・抗ウイルス・消臭などの機能性試験、化学分析試験、海外市場への進出支援、さらには品質やサステナビリティを軸にしたブランディング支援まで、幅広い領域に対応。「品質課題のソリューションパートナー」として、企業や製品の新たな価値創出を支援しています。
設立日:1948年12月6日
本社所在地:〒111-0051東京都台東区蔵前2-16-11
代表者:理事長 安藤 健
ウェブサイト:
https://nissenken.or.jp/
事業内容:繊維製品、それに類する製品及び健康と安全性に係わる製品の試験、分析、解析
エコテックス(R)認定機関
厚生労働省登録試験検査機関
JNLA登録試験事業者
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