SNSで「#うちのこかわいい」、愛好家は10万人「スーパードルフィー」20年の哲学
2019-03-07 eltha
『ベルばら』『若草物語』コラボも話題 スーパードルフィーフォトギャラリー
創作造形 (C) ボークス・造形村」(C) 1998-2019 VOLKS INC. All rights are reserved. スーパードルフィー(R) はボークス社の登録商標であり、その全ての権利を所有しています。
男性向けホビーメーカーが開発 好みのメイクができる「完成度の高い未完成品」
「1998年に、身長27cmの小さなお人形『ドルフィー(ドール+フィギュア)』を発売。そのカスタマイズ性や可動性の高さから予想を超える男性からの人気をいただくようになりました。そこで、より女性のお客様に受け入れていただきやすく、サイズや造形、素材などを大幅に変更した『スーパードルフィー』を開発、1999年に発売しました」(重田さん)
従来のドールにフィギュアの美しさを加え、優れた関節構造でいろいろなポージングが可能なSD。コンセプトは「完成度の高い未完成品」として販売されており、購入者が自分好みにメイクをするなど完成させていけるようになっている。さらに、対象年齢を15歳以上に設定し、大人向けに数々のタブーをなくしたのも大きな特徴だ。
造形したパーツの原型を使って型を作り複製し、最終仕上げとなるお顔は、メイクアーティスト達が一つ一つ筆やエアブラシを使ってメイクをするこだわりぬかれた製品は、全て京都の自社工場・工房で手作り。注文から届くまでに2カ月かかるそうだが、その当初の狙い通り多くの女性からの支持を獲得。SDにハマる女性は、年々増え続けている。
フルチョイスで「もうひとりのわたし」を具現化 SNS発信で“自己表現”
個人の好みが大きいため顔立ちに流行はないそうだが、ボディサイズへの要望が多く、時代とともに変化。発売当初は57cmのみだったが、現在は27cmから66cm近くまで、20種類以上のボディを選べるようになっている。単なるサイズ分けではなく、幼い子どもから大人になる手前までの姿を、その時期の大きさによって分けているのも、同社のこだわりのひとつだろう。
「この20年間で、メイク技術の進化によって過去にできなかった表現ができるようになり、ご依頼内容が多様化しています」(重田さん)
一方で、SD自体はSNSやネット上で楽しむ非現実的な存在ではなく、「リアルな世界で楽しみたい」という声が多いと重田さんは言う。「オーナー様にとってSDは“ご自身が非現実的なものに変身した結果”ではなく、ご自身の分身“もうひとりのわたし”。ご自身と同様に別人格をもった大切な存在に感じていただいているのだと思います」
季節に合わせたファッションアイテムが販売されたり、SD専用のビューティーサロンでメンテナンス&エステができたりと、“もうひとりのわたし”をリアルに楽しめる点も、多くの人を惹きつける要素だろう。
コラボレーション多数、海外人気も 日本の文化として発展
「SDがピンクハウスのお洋服を身につけるだけでなく、同デザインで人間サイズの洋服の発売も企画されるなど、新しい客層、ファン層へのアプローチとして企画されています。新しいお客様にもご注目をいただけると嬉しいです」(重田さん)
「SDのイベントに合わせて家族旅行を計画される方もおり、国や文化を超えてSDのコンセプトを理解し愛してくださっている証しだと実感します。また、近年では海外のイベントに出店してほしいというご要望も多数いただくようになりました。国内での業務が多忙なためご期待に添うことは難しいのが現状ですが、大変有り難いと思っています」(同上)
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