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『国民的美魔女コンテスト』、グランプリは最高齢52歳、準グランプリは39歳シングルマザー

2019-12-06 eltha

更年期に介護…最高齢52歳の“美魔女グランプリ”が乗り越えた10年と「美しく老いる」覚悟

 5日に行われた『第10回 国民的美魔女コンテスト』で、グランプリとWEB賞をダブル受賞した坂村かおるさん。本コンテストに出場したのは、今年選出の5名と、過去9年間のファイナリストである“レジェンド美魔女”9名。坂村さんは、その中で最高齢の52歳だ。“美魔女”というと、どうしても外見だけがクローズアップされがちだが、年輪を重ねた内面の豊かさがあってこそ。10年のブランクの間、その身に起こった様々な出来事を乗り越えた坂村さんに話を聞いた。

「3日後にひどい筋肉痛」、10年のブランクを経た厳しい挑戦

 坂村さんは、第一期ファイナリストであり、出場者の中で最年長。なにより、一度目の受賞から10年間その美貌を保っていたこと自体、たぐいまれなことだろう。今回のコンテスト出場を決めてから本番までの道のりは、10年前のチャレンジとは大きく違っていた坂村さんは話す。

 「10年前も40代でしたので、トレーニングをしながら若い頃との違いを感じてはいたんです。でも、今となってはあの頃は全然若かったんだなって思うくらい、今の年齢でのチャレンジは大変でした。一生懸命やって、次の日に『このくらいなら大丈夫だな』と思ったら、3日後にひどい筋肉痛に襲われたり…。どうしても過剰にトレーニングしたくなってしまうんですけど、逆に疲れがたまってしまって、今の私の身体には向いてないんだなと感じました。なので、ジムに通うのではなく、毎日スクワット20回をコンテストまで続けよう、と。無理をせず、少しずつでも結果が出ることをやろうと決めました」

更年期障害に介護…、「田舎の娘が大丈夫か?」と心配してくれた父への思い

 外見的な美しさをキープする方法も、年齢とともに変わっていくのが美魔女世代。しかし、美魔女の美しさは、その人の生き様が外見に映し出されてこそ、深い輝きを放つのだ。自己PRでも“美しく老いること”をテーマに掲げていた坂村さんの美貌は、まさにこの10年の間に新たに蓄積された喜びや悲しみに後押しされている。

 「この10年の間にいろんなことがありました。更年期障害になったのも、かなりつらい経験でしたね。あと、父の介護も大きな出来事でした。父は去年見送ったのですが、入院先を見舞うたびに、看護師さんたちが『お父さんが、“娘がキレイなんだよ”って話していますよ』と教えてくれて…。母親はまだ元気でいてくれるんですけど、私が出かけるときには『今日もキレイだよ』と励ましてくれます(笑)」

 「色々なことがありましたが、その受け止めてきた出来事すべてが、今の私を作ってくれた」と坂村さん。「私は地元が栃木なんですが、10年前は父が『田舎の娘が東京に出ていって大丈夫か?』と心配してくれて(笑)。またこうして賞をいただき、それを見てもらうことはできなかったけど、きっと父も天国で喜んでくれてると思います」と、涙をにじませながら、亡き父への思いを明かしてくれた。

幼少期は「男の子扱い」されたほどの声、コンプレックスを長所に変えて

 坂村さんは、本コンテストを主催したファッション誌『美ST』(光文社)読者によるWEB投票でも、モデルやメイクアップアーティストらによる審査員からの投票でも、圧倒的な票数を集めた。微笑みながら、ゆったりと話す様子に日本女性らしい奥ゆかしさを感じさせる彼女だが、実はハスキーな自分の声が、幼少の頃からコンプレックスだったそう。しかし、その弱点も自分の魅力のひとつだと今は思えるようになったという。

 「ずっとコンプレックスだった声を個性のひとつだと思えるようになったのは、10年前の美魔女コンテストがきっかけなんです。自己PRをしてくださいと言われても、周りにはスタイルも良くて美人な方ばっかりで、その人たちの中で自分の長所なんて思いつかなくて。“じゃあ、みんなになくて私が持ってるものは何だろう?”と考えて見つけたのが、声だったんです。ちっちゃい頃から男の子扱いされて人前でしゃべるのも嫌だったんですけど、人と違うものは、私の長所でもあるのかもしれない。そう思えたら、だんだん好きになってきたんですよね。電話越しでも一度しゃべったら覚えてもらえますし、今では大事なひとつの個性だと思っています」

 迫りくる老いにまっすぐに向き合い、自分の身に起きる出来事を乗り越え、コンプレックスを克服してグランプリに輝いた。『美ST』編集部には、「坂村さんを見て、歳をとるのが怖くなくなった」という女性読者の声が多数集まったという。外見だけではなく、経験や人生観のにじみ出たたたずまいで、世の女性に勇気という魔法をかけた坂村さんのグランプリ。まさに、美魔女の名にふさわしい受賞となった。

 「10年前も、雑誌に出られたらいいなと思って応募しただけだったんです。そのときも夢のようだったんですけど、また再びこの機会をいただけて、チャレンジしようという原動力をいただけて感謝しています。前回ファイナリストになったのは43歳のとき。10年間、前に立って美魔女を引っ張って来たという意識はないのですが、この険しい道のりを諦めずに歩んできて良かったなと思います」

(写真:片山よしお 文:川上きくえ)

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