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嫁いだ先は田舎の男だらけのゴミ屋敷… 片付け苦手の嫁の奮闘に「ポジティブにとらえる姿が素敵」

2023-06-08 eltha

 農家に嫁いだら、義実家が想像を絶する汚部屋だった…。リビングからキッチン、トイレに至るまで、“お片付けダンジョン”と称し、さまざまな洗剤や道具を駆使しながら、きれいにしていく嫁・みささんの奮闘劇がTikTokやInstagramで話題に。そんなみささんは元々片付け嫌いだったというが、掃除をすることによって自分のマインドにも変化があったと話す。

泥まみれの靴が山積みの玄関、足の踏み場のない廊下…衝撃の“惨状”に「驚きで言葉にならなかった」

 農家に嫁ぎ、旦那さんの実家に急遽住むことになったみささん。玄関先には土にまみれた大量の靴がテトリスのごとく積まれ、キッチンからリビングにいたるまでの廊下が足の踏み場もないほどの散らかっていた。あまりの散らかり具合にみささんは、トイレを借りることができず、足の親指の先で歩いたという。旦那さんと義父、義弟、そして実家敷地内に住み農家を手伝う外国人の男性…男だらけの家は、まさに絵に描いたような“汚部屋”だった。

「初めて見た時は、驚きすぎて言葉にならなかったです……」

 さすがにこれではいけないと、汚部屋をきれいにすることを決意。片付け自体に苦手意識があったものの、とにかく片付けようとやみくも着手するも、その膨大な量に途方に暮れ、涙することもあったという。
「まず何をどうやって片付けたらいいのかがわからなかったし、人の物なので勝手に捨てたりもできず、戸惑いました。あまりにしんどかった時に、片付けの様子を動画にして投稿したら楽しめるんじゃないかと思ったんです。家族も『やってみたら』と背中を押してくれたので、SNSへの投稿を始めました」

 大がかりな断捨離をしたり、さまざまな洗剤を駆使したりしながら、みるみるキレイになっていく様子は、爽快のひと言。インスタのフォロワーは、1週間ほどで1万人に。Twitterでもお片付け動画が話題を呼び、1か月で4.6万人、そして現在では7.4万人のフォロワーを持つ人気アカウントへと成長した。

「たくさんの方が観てくださって、最初はすごく驚きました。私自身、お掃除が苦手なので、この企画を続けるのは大変な部分もあるのですが、応援してくださることでやる気も出るので、すごくありがたいです。『うちもやったよー!』とコメントをくださる方もいて、嬉しいですね」

 どうしても汚れが落ちない箇所や、掃除の方法が分からない時は、投稿で質問することも。フォロワーとのコミュニケーションの場にもなっている。

「フォロワーさんには色々な方がいて、お掃除好きの方やプロの方、嫌いだけど私の投稿をモチベーションにしてくださっている方、あとは、受験生の方から『休み時間に見て元気をもらっています』とコメントいただいたこともあります」

反響が大きかったリビング掃除 1つの場所に集まる習慣のなかった男所帯に“家族団らん”が誕生

 “お片付けダンジョン”と称し、玄関、廊下、キッチン、リビング、トイレ、和室、寝室…と一つ一つきれいに“攻略”していく、みささんの姿はまるでRBGゲームのキャラクターを見ているようだ。

「動画編集のためでもあるのですが、まずは片付ける部屋の写真を撮ります。紙に書き出してもいいと思うんですけど、どこからやるか頭の中でイメージしてから始めると、手が止まりにくくて進みが早いですね。とりあえず全部物を出して、いるもの/いらないもの/家族に聞かなければいけない保留のものに仕分けていきます」
 1度の掃除にかかる時間は箇所によってまちまち。水回りや脱衣所は、毎日細切れに。リビングは朝から夜暗くなるまで丸1日、約10時間かけて片付けをしたこともある。なかでも特に苦労したのは、洗面台の蛇口の裏の汚れ。

「何をやっても汚れが落ちなくて、フォロワーさんに相談したら、みなさんそろって『サンポールを使ったらいい』と教えてくださいました。本当にキレイに落ちたし、フォロワーさんのアドバイスがなかったらきれいになれなかったので投稿を続けてきてよかったと思った瞬間でもありました」

 もともと“リケジョ”で独身時代は薬剤師をしていたみささんにとって、掃除に使う洗剤やグッズを試すのは「実験検証のようで楽しい」と話す。

「全部片っ端から洗剤を試して、“どれがいいか選手権”のようにして楽しんでいます。それは自分にとっては苦ではないので、試した結果がみなさんのお役に立てたらと思っていますね」

 家族から反響が一番大きかったのは、リビング。男だらけの家族だったこともあり、今までリビングに集まる習慣がなかったというが、きれいに片付いたことで、家族で集まる時間が増えたという。

「旦那さんにも感謝されましたし、掃除をしたあとは毎回、床が見えることに感動してくれます(笑)。私が1日片付けをして疲れているとごはんを作ってくれたり、『そんなにがんばりすぎないでいいよ』と気遣ってくれて、感謝しています」

汚部屋“攻略”するなかで芽生えた新たな夢

 現在は旦那さんの実家を離れ、夫婦2人で暮らす家に引っ越した。今後は、ダンジョンが終わるまでは義実家の片付けを続けていくという。

 汚部屋を片付けたことで、掃除に対する考え方も変わった。片付けることの爽快感を学ぶと同時に、汚いと片付けたくなるように変化した。さらに、環境についても芽生えた思いが。

「今、世の中には強い洗剤がたくさんあるんですよね。もちろん、頑固な汚れを落とせるものは、知識として持っていたほうがいいと思うけど、いかにして身体や環境にやさしいものを使うのかが大事だなと思っています」

 片付けと並行して農作業も手伝うみささんは、農家のポテンシャルの高さを感じるとともに、また新たなチャレンジに目を向けている。

「できている食べ物を捨ててしまうフードロスが注目されがちですが、人手が足りなかったり、虫食いが少しあると出荷できなかったりと、畑の段階でのフードロスも多くあると思います。今後は小松菜やほうれん草など、加工品にすることで少しでもフードロスを減らす取り組みもできたらと考えています」

 昨年からはアスパラガスについても勉強し、ネット販売を視野に旦那さんと協力しながらハウスで栽培しているという。猛勉強して義実家に“お片付け革命”を起こし続けると共に、農家の嫁の挑戦はまだまだ続きそうだ。
(取材・文/辻内史佳)

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