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「爪の縦線=老化のサイン」は本当? 線ができる原因とケア方法とは【医師監修】

2023-08-23 eltha

 爪の表面に縦方向にできる線。「気が付いたらできていた」という人も多く、爪トラブルではよく見られる症状のひとつです。見た目や触り心地のデコボコ感に加え、気になるのは、よく耳にする『爪の縦線=老化のサイン』の真偽について。筋、縦ジワとも呼ばれる爪の縦線、果たしてその原因とケア方法、通説の真相とは。

「爪の縦線」、実は誰でも持っている?

 医学用語では、『爪甲縦条(そうこうじゅうじょう)』と呼ばれる爪の縦線。広く『老化のサイン』として知られていますが、実は、誰でも一定程度持っているもので、個人差や年齢によって目立ちやすさが変わるそう。爪が成長する際の状態や、微細な変形・圧力によって形成され、健康上問題がある場合もあるものの、「多くの場合は正常な現象」と、皮膚科医の徳永理恵さん(逗子メディスタイルクリニック院長)。

 爪の縦線が目立つようになる主な原因は、以下の3つ。

【原因1:加齢】
爪の縦線の最も一般的な原因です。 加齢とともにお肌にしわが寄るのと同じように、爪を作る細胞や細胞間脂質(セラミド)が減少し、爪が乾燥しやすくなります。また、血行や新陳代謝も低下し、爪に必要な栄養素や水分が届きにくくなります。これらの影響で、爪は薄くなったり硬くなったりして、表面に縦線ができやすくなります。

【原因2:乾燥】
乾燥も、爪の縦線を引き起こす要因です。乾燥すると、爪に含まれる水分量が減少し、柔軟性や弾力性が失われます。その結果、爪は割れやすくなったり、表面に凹凸ができたりします。乾燥は、季節や気候だけでなく、洗剤やアルコール消毒など日常的な刺激でも起こります。

【原因3:栄養不足】
栄養不足も、爪の縦線を招く可能性があります。爪は主にタンパク質から作られており、亜鉛や鉄分などのミネラルやビタミンも必要です。これらの栄養素が不足すると、爪の成分や構造が乱れ、縦線ができやすくなります。栄養不足は、偏った食事やダイエット、病気などによって引き起こされます。

 『老化のサイン』だけではなく、さまざまな要因で現れる爪の縦線。できてしまった場合のケア方法はどのようにすれば良いのでしょうか。

できてしまった爪の縦線のケア方法

 爪に縦線ができてしまった時には、まず「保湿ケアがもっとも大切」と徳永医師。

「手荒れなどがあれば、まずは皮膚科へ行っていただき炎症を抑える治療を行ったうえで、爪の根元を中心に保湿を行います。通常のハンドクリームなどでも保湿はできますが、より美しい爪を育てるのであれば、使いやすい容器に入った、専用のネイルケアエッセンスやネイルオイルなどがおすすめです。また、爪の切り方のために、力のかかり方が悪くなり、中央がへこむように縦線ができることがあります。最近では“爪育”という観点で、ネイルサロンへ通う方も増えています。正しい爪の整え方をプロにお任せするのも良いと思います」
 
 今すぐデコボコの見た目を整えたい場合は、ネイルアイテムでケアする方法もあります。

バッファー
バッファーとは、爪の表面を磨く道具。バッファーを使うことで、爪の表面の凸凹を滑らかにし、縦線を目立たなくします。ただし、バッファーで削り過ぎると爪が薄くなってしまうので注意が必要。

リッジフィラー
リッジフィラーとは、爪の凹凸を埋めるコスメティックスです。透明や薄ピンクなどがあり、自然な色味でつるんとした爪に整えます。

 ほとんどの場合、正常な爪にも縦線は出てきます。乳幼児の場合、急激な発育に伴いV字の縦線が出てくることもあるそう。

「ただし、ごくまれではありますが、黒い縦線の場合は爪を作る爪母の部分にほくろや、ときには悪性腫瘍が隠れていることがありますし、下の末節骨と呼ばれる爪の変形でも爪が浮くように縦線になることもあります。気になるようでしたら、皮膚科を受診して、相談してみてください」
徳永理恵

監修者 徳永理恵

逗子メディスタイルクリニック院長。国立東京医科歯科大学医学部を卒業後、同大学形成外科所属。2010年逗子メディスタイルクリニックを開院。自然・健康・美容のまち”逗子葉山”で、生活の一部としての美容医療を啓蒙している。自分自身の美しさを引き出す『美肌プログラム』を提案し、メディカルエステ、ネイル・エクステサロンもプロデュース。所属学会/日本形成外科学会・日本美容皮膚科学会・日本サポーティブケア学会・医療アートメイク学会

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