■前回までのあらすじ
整形していることを知っても態度を変えることがない彼。そんな自分を好きと言ってくれる人がいると知り、心が生き返ってくるように感じたのだが…。
■「一緒についてきて欲しい」という彼だが…
結婚や転職をするわけでもないのに『仕事を辞める』という考えは私の中にはありませんでした。
そして摂食障害の療養も必要ないと思っていたのです。なぜならいままで高校も大学も社会人の3年間も、ずっとその状態でも頑張れていたのだから、いまさら休養するなんて甘えた考えだと思いました。
また、この仕事は今までずっと目指してきた職でした。
ただ「私」が目指していたのか、
「母」が就かせたかったのか、
「母の希望に応えなければならない」と思ったのかは、
もう心の中で複雑に絡みあっていて、自分でもよくわかりませんでした。
その職に就くためのどんな理由があったとしても、ずっと目指していた職には変わりありません。
それをそんな簡単に「辞めればいい」と言われ、職や私自身の人生を軽視されたような気がして、ショックでした。
→次回に続く
※この物語は私の経験を基に、一部フィクションもまざっております。
(グラハム子)