清涼感あふれる香りが魅力の「山椒」。
薬味にも隠し味にも大活躍の食材です。
この記事では、山椒の魅力や歴史などの特徴を詳しく解説します。
一般的な「山椒」と「ぶどう山椒」との違いも必見!
和食や四川料理への活用レシピもぜひ参考にしてくださいね。
■山椒の魅力や歴史、呼び名
山椒の魅力は、なんといっても
しびれる辛さと清涼感あふれる香り。ほんの一振りで味が変わる粉山椒、プチプチ食感が楽しい実山椒など楽しみ方はさまざまです。
縄文時代に出土した土器に山椒が付着していたことから、日本では古くから使用されていたと考えられています。そして、平安時代には薬用として、室町時代には現代のように薬味や隠し味として使用されていたのだそう。

また、山椒は葉・花・実・皮などさまざまな部分が余すことなく利用されています。
春に収穫される若い葉は「木の芽」と呼ばれ、料理のあしらいに。
4〜5月に咲く花は「花山椒」と呼ばれています。ほのかな辛みと山椒の香りが特徴で、お吸い物に入れたり、焼き魚の薬味に使われたりしていますよ。
花が咲いたあとにできる実は、
青いものが「青山椒」、成熟した実は「実山椒」と呼ばれ、佃煮に使われることが多いです。地域によっては、山椒の木の皮を刻んで佃煮にすることもあります。
■見た目や使い方は? ぶどう山椒と山椒の違い
ぶどう山椒は、
和歌山県で栽培されている品種です。一般的な山椒に比べて
実が大きく肉厚で、ぶどうの房のようになるのが特徴です。
ほかの品種よりも
柑橘系の香りが強く、爽やかさがありますよ。ぶどう山椒は山椒のなかでも特に高級とされている品種です。
どちらも粉山椒として使われることが多いですが、ぶどう山椒は肉厚なので佃煮や塩漬けなどにすると、よりおいしさを堪能できます。
【アクセントに!】厚揚げの赤みそチーズ焼き厚揚げの赤みそチーズ焼き
【材料】(2人分)厚揚げ 1枚
ピザ用チーズ 30g
<みそダレ>
白ネギ(みじん切り) 5cm分
赤みそ 大さじ 1
ハチミツ 大さじ 1/2
粉山椒 少々
【下準備】1、厚揚げは横に包丁を入れ、厚みを半分に切り、さらに6等分になるよう切る。<みそダレ>の材料を混ぜ合わせる。
【作り方】1、オーブントースターの天板にクッキングシートを敷き、厚揚げの切った面を上にし、6等分にする前の状態のように隙間なく並べる。

2、<みそダレ>をぬり、ピザ用チーズをかける。

3、オーブントースターで8〜10分焼く。器に盛って粉山椒を振る。

濃厚なみそとチーズのクリーミーさが、淡泊な厚揚げをワンランク上の一品に。仕上げの粉山椒が良いアクセントになりますよ。包丁を使うのは、厚揚げを切るときだけの簡単さも魅力。粉山椒は食べる直前にかけ、風味を楽しみましょう。
■おかずにも主食にも!<山椒>の活用レシピ4選・麻婆豆腐

山椒は和食のイメージがあるかもしれませんが、実は四川料理にも多く利用されていますよ。しびれる辛さがおいしい麻婆豆腐にも欠かせません。こちらは、赤みそや豆板醤など、身近な調味料で作れるレシピ。絹ごし豆腐は茹でてから使うことで、水分が出にくく味がぼやけません。
・油揚げの袋焼き山椒風味

油揚げに豚ひき肉あんを詰めた食べ応え満点の主菜です。中まで火が通るまで時間がかかるので、弱火でじっくり焼くのがポイント。竹串を刺して中心が熱くなれば焼き上がりの目安です。しょうゆとみりんの甘辛ダレに山椒の辛みと香りがよく合います。
・牛肉と小松菜の甘辛煮

薄切りの牛肉と小松菜などを炒め煮にすると、ごはんにもお酒にも合う一皿の完成です。しょうゆや砂糖などで作った調味料に、ショウガ汁の香りがアクセント。さらに山椒をふれば、ピリッとした刺激で食欲増進間違いなしですよ。
・坦々ご飯

豆板醤でピリッと辛く味付けした肉みそをのせる豪快な丼。仕上げにかける山椒とラー油の刺激的な風味も相まって、大盛りごはんがもりもり進みます。調味料は市販のゴマダレをベースにするので味付けが簡単。中華麺でアレンジするのもおすすめです。
■日本のハーブ「山椒」で大人の味を堪能しよう古くから日本で使われていた山椒は、
爽やかな香りと刺激的な辛さが特徴です。
手軽に使える粉山椒は、一振りすれば料理のアクセントに。実山椒の佃煮はごはんのおともに最適。花や葉などによって味わい方が異なるのも山椒の魅力です。肉料理にも意外と合うので、ぜひいろいろな料理に活用してみてくださいね。
(ともみ)