
テレビや漫画など、出産や育児にフォーカスされることはあっても、出産直後のママにフォーカスされることって少ないですよね。
作中で描かれる、会陰切開の痛みや産後ボロボロの身体での頻回授乳の大変さ、胸の張り、母親になる葛藤など、出産を経験されたママだからこそ感じる悩みや思いに、大共感せずにはいられない…!?
■出産直後に起き上がるのって、こんなにしんどいの!?母子同室で、赤ちゃんを見つめるもちみかんさん。疲れているはずなのに、赤ちゃんのことをずっと見ていないと不安で寝られない様子…。



会陰切開の痛みに耐えるもちみかんさん。出産直後は「円座クッションがお友達」というくらい、お尻が痛すぎて立つのも座るのもしんどいですよね。
個人差はあると思いますが、出産直後は貧血にもなりやすく、自分が思っているよりも身体がダメージを受けていることを実感しますよね。

なんとかトイレをクリアし、車椅子へ…。看護師さんに車椅子を押してもらい、部屋へ戻ります。


出産して早く子どもに会いたいと思う反面、心身ともに疲弊していると「今は一人にさせてほしい…」と思うこともありますよね。


入院1日目。朝7時前に目が覚めると、朝ごはんの配膳の音が聞こえます。バランスの良い健康的な食事が出るのだろうとワクワクしていると、目の前に置かれたのは…。




トイレにはギリギリ間に合ったものの、動作ひとつひとつに痛みを感じ、妊娠中に生理がなかった分、悪露の量と不快感が一層辛く感じだそう。そして、ちゃんと座ってから尿を出すのには、どこかしらの筋肉を使っているんだ…と感じたもちみかんさんでした。
産後初日はトレイに行くためにベッドから立つだけでも大変ですよね。まして、トレイの便座に座って用を足すなんて至難の業…とすら思います。
このあと、もちみかんさんは助産師さんに「新生児室に赤ちゃんがいるので、午後ならいつでも見に来てね」と言われた言葉を思い出します。しかし、産後で身体がしんどい状態で、正直のところ一歩も歩きたくない。それでも我が子の顔が見たいと思うのが普通なのか悩むのでした…。
■「フツウ」の母親ってなに…?しんどいながらも、新生児室まで足を運びます。
赤ちゃんを見たいという気持ちよりも、自分の体調のしんどさを考えてしまう自分が薄情なのではないかと感じてしまうもちみかんさん。





産まれてきてくれた感謝や少しの母性が芽生えたりと、いろいろな感情が沸き上がってきました。
入院部屋に戻り一息つくと、助産師さんがもちみかんさんのお母さんから受け取った荷物を届けてくれました。






周りは出産した自分ではなく赤ちゃんのことばかり…。赤ちゃんが生まれてきてくれたことは嬉しいはずなのに、なんだか孤独感を感じてしまうこともあるはず。
そんな中で一番最初に自分の身体を心配し、労わってくれる実母の存在は、本当に偉大で産後で疲弊した心に沁みるものがありますよね。
そして、久々にぐっすり眠れた翌日。







実母との電話のおかげで少し心が落ち着いたもちみかんさんですが、翌朝、義母から届いたメッセージにモヤモヤ…。
十月十日もの間、お腹で赤ちゃんを育ててきたとはいえ、必死の思いで出産したと思ったら今度は「母親」にならなければいけないというのは、気持ちの面で追い付かないこともありますよね…。
こちらはNAPBIZブログに投稿された漫画になります。作者のもちみかんさんに、この漫画についてや当時の思いなどをいくつかインタビューしてみました。
■作者のもちみかんさんへインタビュー─今回 実体験のストーリーだと思いますが、産後入院をテーマにした漫画を描こうと思った理由を教えてください。退院後の新生児期は大変だということは知っていましたが、入院中は休息に専念できると思っていました。実際は身体がボロボロな中、待ったなしで赤ちゃんのお世話が始まり、「こんな辛いなんて聞いてないよ??」の連続でした。前情報として知っておきたかったことを漫画にすることで、今から出産される方の参考になればと思い、産後入院をテーマにしました。
─なるほど。新生児期の大変さって、実際に経験すると想像を絶しますよね。作中のあとがきで「入院中の楽しみって、本当にご飯ぐらいなんですよね…。」とありましたが、食事以外でも、もちみかんさんが出産〜入院を経験して「この病院にしてよかった」と思ったことはありましたか?自宅から近い総合病院だったので、スタッフさんの人数や設備面の安心感は良かったです!
また母乳育児を推奨している病院だったので、根気よくマッサージや指導をしてくれたおかげで、母乳育児が軌道に乗りました。母乳の辛い面もありましたが、結果的には良かったです!
─母乳育児を推奨している病院だったのですね。出産直後は本当にしんどい日々だと思いますが、入院時のスパルタ指導があるからこそ、退院後も育児に対して少し自信を持てますよね。ちなみに、作中で「母親になること」に対する葛藤が描かれていますが、もちみかんさんが子育てしていく中で、母親としての実感が湧いたきっかけはありますか?明確なきっかけというのはあまりなく、日々必死に育児をしていく中で徐々に母親になっていっていった、という感じです。
入院中は頼れる人がいなくて、「母になったこと」の責任感の重さに潰れそうになってしまいましたが、退院後は夫や実母に沢山助けてもらい、素直に母親である自分を受け入れられていった感じがします。
─出産してすぐに母親になったことを受け入れられる方のほうが少なく、毎日育児をしながら少しずつ母親になっていくのかもしれないですね。もちみかんさん、貴重なお話ありがとうございました!このあと、もちみかんさんは「自分の身体がしんどくても、子どもの顔を見に行かなければいけない」「子どもを見に行かなかったら周りからどう思われるんだろう」「母子同室を楽しみと思わなければいけない」「母親なんだから強くならなきゃいけない」など、どんどん自分を追い込んでしまいます。
入院中に訪れるさまざまな壁に、どう向き合っていくのか!?
最後には感動の結末が…!? ぜひチェックしてみてくださいね。
>【1話から読む】毎日泣いてた産後入院生活
(だいふく)