オカヒジキは、
日本で古くから食べられている野菜のひとつです。近年では、調理のしやすさや栄養が豊富な点から認知度が高まっています。

この記事では、オカヒジキの
歴史や名前の由来などの特徴をはじめ、初めてでも
簡単に作れるレシピをご紹介。まだ食べたことがない方は、ぜひ試してみてくださいね。
■オカヒジキはどんな食材?
オカヒジキは
海岸の砂地に自生する野草です。オカヒジキの栽培は、江戸時代初期に山形県庄内浜で採取された種子が、当時の主要な輸送ルートであった最上川を経由し、置賜(おきたま)地方の南陽(なんよう)市に持ち込まれたことが起源とされています。
葉の先端がとがっていて、海藻のひじきに見た目が似ていることから
「丘に生えるひじき」が転じて「オカヒジキ」と名付けられたそうです。
主な産地は山形県で、路地物の旬は6月頃ですがハウス栽培が通年行われています。産地以外のスーパーや青果店にも流通していますよ。
緑色が濃く、葉や茎がやわらかいものを選ぶと新鮮でおいしいです。
■知っておきたい! オカヒジキの基本|下処理・食べ方・保存方法
オカヒジキはシャキシャキとした食感が特徴です。山形県では、食感を活かしたオカヒジキの辛し和えが古くから親しまれています。
骨や歯を丈夫にするカルシウム、貧血予防に役立つ鉄分、便秘解消の効果が期待できる食物繊維などの栄養素が豊富で比較的くせがないため、和え物や炒め物などさまざま料理に活用できます。
下処理は簡単。塩を入れた熱湯で1〜2分茹でて氷水にとればOKです。水気をしっかり絞ってから調理しましょう。なお、天ぷらにする場合は生のままで構いません。
食べきれないときは、茹でてから冷凍保存するのがおすすめです。小分けにしてラップに包み、フリーザーバッグに入れてください。冷凍のまま加熱調理するか、自然解凍してから和え物にするとおいしいです。
数日内に食べきる場合は、湿らせた新聞紙で包んで冷蔵庫の野菜室で保存してくださいね。
【シャキシャキ食感】オカヒジキのお浸しオカヒジキをシンプルに味わうなら、お浸しがイチオシ。熱湯でサッと茹でたら、調味液に浸しましょう。砂糖を使わず、だし汁としょうゆだけで味付けするためさっぱりとした味わいに。苦みやえぐみがないため、子どもも食べやすいですよ。
おかひじきのお浸し
【材料】(4人分)オカヒジキ 1パック
塩 少々
<浸し汁>
だし汁 大さじ 3
しょうゆ 大さじ 1
すり白ゴマ 小さじ 2
【作り方】1、たっぷりの熱湯に塩少々を入れ、おかひじきをサッとゆでる。水に取り、粗熱が取れれば水気をきって食べやすい長さに切り、<浸し汁>に浸す。

2、器に盛り、すり白ゴマをかける。
■ほぼ2工程で完成! オカヒジキの簡単レシピ4選オカヒジキの白和え

豆腐の白とオカヒジキの緑がきれいな副菜です。シャキッとしたオカヒジキと豆腐のなめらかさが好相性。食材の色が映えるよう、味噌は白みそを使うのがベターです。レシピでは豆腐とオカヒジキを別々に茹でていますが、豆腐をゆでた鍋に塩を加えてオカヒジキを茹でれば、時短&エコになりますよ。
オカヒジキのタラコ和え

タラコの旨みとオカヒジキの風味が抜群においしい和え物。味がぼやけないよう、茹でたオカヒジキはしっかり水気を絞ってから和えてくださいね。大葉の爽やかな香りもアクセントに。箸休めにもおつまみにも喜ばれる一品です。
オカヒジキと大葉の和え物

オカヒジキはくせがないので、いろいろな味付けに合わせやすいです。こちらは、ポン酢しょうゆとオリーブオイルを使った一品。ストックしていることが多い調味料で作るため、簡単なのがうれしいポイントです。オリーブオイルがしっかりなじむよう、あらかじめ混ぜてから和えてくださいね。
豆腐とオカヒジキのチャンプルー

人気の沖縄料理、チャンプルーにオカヒジキをプラスするアレンジレシピ。最後に炒めるため、下茹ではごく短時間にするのがおいしさの秘訣です。茹ですぎると食感が悪くなってしまうので注意しましょう。豚肉や野菜の風味、甘じょっぱい味付けは子どもも食べやすく、一皿でしっかり栄養を摂りたいときにぴったりです。
■海藻に似た野菜「オカヒジキ」は意外と食べやすい!大型スーパーや物産展で見かけることが多いオカヒジキ。気になっていたものの、食べ方が分からないと敬遠していた方も多いのではないでしょうか?
簡単に調理できるうえ、くせがなく食べやすいので和洋中いろいろな料理に活用できますよ。栄養が豊富なのも魅力。
近所のお店で手に入らないときは通販で購入可能です。江戸時代から食べられていた伝統野菜を、ぜひ味わってみてくださいね。
(ともみ)