夫は目の前にいるのに…
「わかってるって」
夫はそう答えましたが、スマホを置くことはありませんでした。夕食の時間、テレビもつけていない静かな部屋に、タップ音だけが響いていました。
私は箸を置いたまま、食べかけのご飯を見つめました。“話ができない”ことよりも、“話す気がないのかもしれない”と思ってしまったのです。
目の前に夫はいるのに、心がまったく届かない。あの課金の額も、夫にとっては「ちょっと使いすぎた」程度のことのようでした。
「この人、もう止まらないんだ」
そう思った瞬間、喉が詰まりそうになりました。
夫のゲーム依存に妻の本音は…夜中、目が覚めてトイレに行こうとしたとき、リビングの方から微かにスマホの音が漏れてきました。夫はまだ、ガチャを回しているのでしょうか。
私はトイレの前で立ち止まり、その場にうずくまるように座り込みました。

怒る気力も、話しかける勇気もありません。ただ、静かな家の中で、スマホの光だけが生きていました。
私の存在は、あのゲームよりも軽いのか…そう感じ、私は、初めて「離婚」の2文字を検索しました。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)