私は沙織。最近、SNSの裏垢で他のママたちについてコメントするのがちょっとした習慣になっています。
表では言えないようなことも、ここなら誰にもバレずに本音を書ける。周りからも共感を得られて、どんどん「いいね」が増えていく。その数字を見るたびに、私はなぜか自分が認められているような、自信がついたような気持ちになっていました。

けれど、画面越しの「いいね」に背中を押されていくうちに、なんだか自分が止まれなくなっている気もしていました。コメントで他人の投稿を批判することで得られるスッキリ感は、いつの間にかちょっとした依存になっていたのかもしれない。でも誰も私を直接責めたりはしないし、むしろ賛同してくれる人がいる。私だけじゃない――、それだけで十分でした。
真理子さんがまたSNSで私生活を自慢しているのを見て、これまでずっとモヤモヤしていました。でも今は、「幸せアピール」なんて誰でもできるし、少し現実を知った方がいいのに…、そんな気持ちを抱いていました。むしろこのまま黙っているより、はっきり言ってあげる方が親切かもしれない、とすら思っていました。

正義感なのか、それとも単なるストレス発散なのか…、自分でもはっきり分かりませんが、私の書き込みで少しは彼女も気づくはず――そう思い込むことで、自分を納得させていました。
たとえ「助言」という名の批判だったとしても、私は自分を正当化しようと、どこか必死でした。
しかし、そうも言えない状況へと事態は変わっていくのです。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)