心配をかけたくなかったので母に事情を話すのも迷いましたが、もう自分ひとりだけで抱えきれず、すべてを話そうと思いました。幸い実家は自宅から近かったので、助かりました。
実家の玄関を開けた瞬間、やっとホッとしたのか涙がこみ上げてきます。母の穏やかな笑顔と温かい言葉に、今まで張り詰めていた気持ちが少しずつ和らいでいくのを感じました。

母は私の話を静かに聞きながら、「いいのよ、無理しないでゆっくりしなさい」と優しく背中をさすってくれました。
その言葉に思わず涙があふれてきて、我慢してきた苦しさや心細さが一気にこぼれ落ちました。
今まで夫と意思疎通ができなかったこともあって、家族と過ごせる温かさや、支えてくれる人がいるありがたさをしみじみと感じました。
焦らず、ゆっくり少しずつ元気を取り戻していこうと思えた瞬間でした。
夜遅く、子どもたちが眠りについた静かな部屋で、私は一人たくさんの思いに押しつぶされそうになっていました。実家に帰ってきたものの、内心はこのままでいいのだろうかと考えていました。
どれだけ伝えても夫は分かってくれませんでした。子どもたちにも悲しい気持ちをさせてしまったことが、私が家を出た一番の理由でした。
自分一人なら我慢できても、子どもたちには辛い思いをさせたくない。そんな覚悟が私を強くしていたようにも思いもます。

子どもたちの笑顔や安心できる居場所を守るためには正しい選択だったはず、そう自分に言い聞かせていました。
不安はありますが、私にできるせめてもの親としての責任だと信じています。新しい一歩を踏み出す覚悟が、ようやくできた気がしました。
夫が仕事に行っているすきに、必要な荷物を取りに行こう。そう決意したのです…。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)