妻は自分がケーキを食べすぎたせいで、子どもたちを連れて家を出ていってしまいました。
今日は家の中がいつもより静かだな…、そんなふうに思いながらゆっくりとリビングでくつろいでいました。
最近は妻となんだかギクシャクしていたけれど、今日は自分の好きなテレビ番組を心ゆくまで楽しもうと決めていました。
たまにはこうして自分の時間を過ごすのも悪くないと、ソファに座りながらリモコンを手に取ります。「まあ、みんなもどうせ義実家で好きなことをしてるんだろう」と、のんきに考えていたのです。

久しぶりの一人時間に、ついついお気に入り番組を見てのんびり…。
「みんな大袈裟だなぁ」なんて内心でつぶやきながら、これが本当の“自分時間”かもとさえ思っていました。
しかし、次第に家の中が異様に静まり返っていることが気になり始め…。普段なら子どもたちの声や妻の足音が聞こえる時間のはずなのに…その事実に、まだこの時は気づいていなかったのです。
リビングの時計の音だけが大きく響いて、なんだか落ち着きません。
「つい昨日まで、妻も子どももいたはずなのに…」と、急に胸騒ぎがしてきます。「ずっと帰ってこなかったらどうしよう」そんな思いも頭をよぎりはじめ…。

テレビの音すら耳に入らず、リモコンを持つ手も自然と止まってしまいます。普段ならありえないこの静けさ、今まで気づかなかった自分が少し怖くなりました。まるで、何か大事なものを見落としていたような…。
こんなに静かな家だったかな…。
家族がそばにいることが当たり前だったのに…。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)