夫への最後の言葉は…夫のスマホから、“裏切りの証拠”をすべて記録した沙織。課金だけでなく、複数の女性との関係…すべてを押さえた今、彼女はついに家を出る準備を整えました。
深夜、私はそっと封筒を取り出し、テーブルの上に置きました。中には、「離婚届のコピー」と、夫宛ての一通の手紙。
何日も前から準備していたものですが、そこに迷いは一切ありませんでした。
「さようなら」も、「ひどい」も、「ふざけるな」も書かれていません。
ただ、たったひと言…。

私はもう、伝えたいことなど何も残っていませんでした。
照明を落としたリビングで、静かに紙を置いたとき、思い出よりも怒りよりも、「これで終われる」という安堵だけが、胸に広がっていました。
ついにこの家を出る目覚ましが鳴るよりも早く、私は着替えを済ませました。玄関に並べたキャリーバッグ。この部屋に、私の私物はもう残っていません。
寝室からは、夫のいびきが聞こえてきました。何も知らずに眠るその顔を見ても、心はまったく動きませんでした。

私は静かに、玄関のドアを開けました。もう、振り返るつもりはありません。
あの人の隣にいた「私」は、ここで終わりにすると決めたのです。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)