前の話を読む。義母は息子に連絡しようと、床を這いつくばって携帯電話を取りに行こうとする。しかし立つことすらままならず…。
■義母の人生…
■味方はいない?

義母は、過去に自分をいびり倒した姑のこと、冷たく接してくる妻のこと、味方になってくれなかった亡き義父のこと、そして、金目当てでしか動かない息子のことをひとつひとつ思い返していました。
もし、姑や義父がもう少し優しく接してくれていたら、義母の心も少しは変わっていたのかもしれません。
そしてもし、義母が「自分がされたつらい思いを、今度は誰かに繰り返すまい」と思える人だったなら、この結末はまったく違っていたことでしょう。
感情がこじれすぎた関係は、修復も簡単ではありません。一度壊れた信頼は、そう簡単には戻らないのです。
※このお話は作者神谷もちさんに寄せられたエピソードをもとに脚色を加え再構成しています。
(神谷もち)