■おばあちゃんは優しいけれど……主人公の「間正(はざまただし)」くんは、いつもお菓子やお小遣いをくれるおばあちゃんのことを、「優しいおばあちゃん」だと思っています。



そんな「優しいおばあちゃん」ですが、正くんのお母さんのことになると態度が一変して……。


正くんが生まれたときから、正くんのお母さんのことが嫌いなおばあちゃん。おばあちゃんは、お母さんの悪口を、正くんのお父さんやお姉さん、弟、さらには叔母さんや近所の人にまで話しています。


おばあちゃんからお母さんの悪口を聞くことが日常になって、何も思わなくなってしまった正くん。
実際にお母さんは怒ると怖く、真っ暗な納屋に閉じ込められたことも。



そこから助けてくれたのがおばあちゃんだったのもあり、正くんはおばあちゃんのことが大好きでした。
■お母さんはおばあちゃんと話す代わりに、僕だけを怒るおばあちゃんにお菓子をもらって食べていた正くんですが、お母さんが帰宅すると……。


「おばあちゃんがくれたから……」と正くんが言うと、「おばあちゃんがくれても、自分で考えて食べなさい!」とお母さんに怒られてしまいました。
子どもながらに、お母さんはおばあちゃんと話したくないから、自分のことだけ怒るのだと思う正くん。


夕ご飯もちゃんと食べると言った正くんですが、お腹がいっぱいで食べきることができず、またお母さんに怒られてしまいました。


その日の夜、正くんがトイレに行くと、両親の会話が聞こえてきました。



お母さんから、おばあちゃんの行動について相談されているお父さんですが、テレビを見てあまり聞いていない様子。お母さんからは「ちゃんと聞いてください」と言われてしまいます。
そしてそんなお父さんについても、おばあちゃんは辛辣です。
■姑が孫に母親の悪口を言うような家庭は、多いかもしれないー魚田さんのお知り合いの方の体験談をもとにした作品とのことですが、マンガにしようと思った理由を教えて下さい。嫁姑争いのマンガは昔からあると思うのですが、孫の視点からというのはあまり見たことがなく、マンガにできるかなと思いしてみました。
ーまだ幼い正くんに対して、何かとお母さんの愚痴を言うおばあちゃんについて、どのように思いますか?私がいま30代後半なのですが、結構そういう家庭は多いのではないかなと思いました。
私自身、両親は離婚したのですが、実父の母親(私から見て祖母)や妹(叔母)は、口を開けば母の悪口をいうタイプの姑・小姑でした。
健全な家庭で過ごした人からみれば「母親の悪口を孫に言うなんて…」と思うのですが、多くの人があるあると思える内容では…と思いました。
ー正くんは幼い頃から、おばあちゃんとお母さんの板挟みになっているように感じます。この時の正くんにとって、おばあちゃんとお母さんはそれぞれ、どのような存在だったのでしょうか?正くんとしては、お母さんもおばあちゃんも大切な家族だと思っていたと思います。
それは正くんが幼く、その家庭しか知らないからともいえます。正君にとって「お母さんの悪口を言うおばあちゃん」や「おばあちゃんを無視するお母さん」は当たり前の光景だったと思うので…。幼少期限定でいえば板挟みにあっているという苦悩さえもなかったかなと思います。
ー話が進むにつれて、おばあちゃんとお母さんの関係は悪化していきます。家族の問題は難しいですが、嫁姑問題に悩んでいる読者がいたとしたら、どのようなアドバイスをしますか?私から嫁姑についてアドバイスをするのは難しいですね…。相手によって対処法は色々あるだろうし、どんなに仲良くしようと思っても姑・嫁のどちらかが相手を最初から嫌っていたらどうにもなりません。
今、嫁姑問題で悩んでいる方がいれば、どうか適切な距離感を得られるように願っています。
■正くんが成長するにつれ、家族との関係性にも変化がこの後、お母さんは一時期、自分の実家と正くんたちと暮らす家を行き来するように。しばらくすると、また元のように正くんたちと暮らし始めましたが、おばあちゃんとの関係性に大きな変化が生まれました。
そして正くん自身の人生も、波乱万丈な展開を見せます。続きが気になった方は、ぜひ最初からチェックしてみてください。
ボクのおばあちゃんは… 1話目を見る

(ねむみえり)