■これまでのあらすじ
幼なじみのありさに心を傷つけられた経験から、ののかは友だちとうまく接することができない。やっとありさから離れて大学生活をエンジョイしていたのに、友だちのお金の貸し借りに遭遇したり代返を頼まれると、身がこわばってしまう。また、飲み会で帰れなくなった友だちを泊めた際に、もう1泊したいと友だちから言われたののかは、急に距離を詰めるのが怖くなってしまい、理由をつけて追い出してしまうのだった。
■借りを作りたくない…

■搾取に敏感に…
■誰にも心を許せない…!
真夏のある日、推しのイベントに行ったののかは、飲み物を1本しか持っていませんでした。そんなののかを心配して、一緒に行った友だちが自分の飲み物を差し出してくれます。
しかし、ののかはそんな厚意を素直に受け取ることができません。申し訳ないと思いなかなか飲み物を受け取らなかった上に、最終的にお金を払うと言い張ります。そんな姿に、友だちは「怖い」と言い出して…!?
ののかは思います。
自分はありさとのトラウマから、搾取の芽を異常に嗅ぎ取るようになってしまった。やさしくされても、それを本当のやさしさと思えず、何か下心があるのかもしれないと疑ってしまうと。
また仲良くなって傷つくのが怖い…。
そんな思いをののかが抱えているとは知らず、友だちもののかとどう関係を築いていけばいいのか迷っていたのではないでしょうか…。
(あさのゆきこ)