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1人分25kcal!秋の乾燥を潤す野菜の逸品「おうちで簡単 水キムチ」【金丸利恵のダイエットレッスン Vol.59】

自分にあう痩せ方を見つける『マイダイエットメソッド』を主宰しています、管理栄養士で、おうちごはん研究家の金丸利恵です。

去年の秋分の日(2024年9月23日)の東京は27.7℃。暦の上では秋の訪れでも、体感としては夏真っ盛りですよね。また、9月は台風が多く、過ぎ去った後はカラッと一気に晴天、真夏日や猛暑日にもなります。でも、朝晩は暑さも和らいできて、1日の中でも温度差があり、体温調整がとても難しいです。

夏の延長のようなこの時期を健やかに過ごすには、体の熱を冷ましつつ、潤いを補う野菜を取り入れると良いです。野菜は、低カロリーで、ビタミン、ミネラル、食物繊維、そして水分も摂取できるので、ダイエットにも役立ちます。

今回は、夏の疲れを労りながら、秋の乾燥に備える方法と、おうちで簡単に作れる野菜の発酵おかず「水キムチ」の作り方についてお伝えします。



■夏の余韻が残る「前半の秋」の過ごし方
10月初旬頃、気温が落ち着くまでは、暑さからの疲れで消耗した体のケアを意識したいです。「秋の夜長」という言葉は、静かで落ち着いた秋の夜を楽しむ、という情緒的な意味も込められていますが、体調面を考えると「早く寝て早く起きる」が正解。

秋分を超えると日没が早まり、夜が長くなります。暗い時間が長いということは、しっかり休養をとるべき季節なのです。夜は無理に活動せず、睡眠を充実させるのが大切。



早く寝れない、という方は、スマホやパソコンを閉じ、光を弱くして、読書や瞑想してみては。副交感神経が優位になり、うつら、うつらと、眠気がやってくるはずです。早めに寝室に行き、読書や瞑想で心を静める。このような睡眠までの儀式も取り入れましょう。

心を落ち着かせ、穏やかでいるのが秋の過ごし方のポイントで、逆の過ごし方をすると、風邪や喘息など呼吸器系のトラブルが起きたり、冬になったときに便秘になりやすいと言われています。

■早秋におすすめの食材
湿度の高い夏から、乾燥が強くなる秋へと気候が変わっていきます。薬膳では「培陽潤肺」(ばいようじゅんぱい)と言って、肺を潤す作用の食物をとると、健やかに秋を過ごせると考えられています。

秋は喉や気管支などの呼吸器系が不調になりやすく、喘息発作が出る、という方も多いのではないでしょうか。まだ暑い秋の前半は、ほてりを冷ましつつ、潤す食材を、冬に向け肌寒くなる秋の後半は、肺を温めつつ、ウイルスに負けないような免疫力を高める食材を取っていくと良いでしょう。

◎潤いを与える食材

ぶどう
白きくらげ
はちみつ

◎暑さをやわらげ、ほてりを冷ます食材
きゅうり
冬瓜
緑豆
セロリ
大根

◎免疫を高める食材

豆腐
ほうれん草
くこの実
ハト麦
長芋



食材と効能を覚えるのが難しいなら、ざっくりと「秋は白い食材」とインプットしましよう。白い食材は肺を養い、乾燥を防ぎ、秋の養生に役立つとされます。梨、白キクラゲ、レンコン、大根、長芋、豆乳、大豆製品、カリフラワー、はとむぎ、白菜などです。見た目に白いもの食事に取り入れるといいですね。


■おうちで水キムチを作ってみよう
「水キムチ」は、韓国の伝統的な発酵食品のひとつ。唐辛子を控えめにして、さっぱりとした漬け汁と野菜を楽しむ、日本でいうなら浅漬け的な料理です。お子さんや辛味が苦手な人でも食べられる優しい味わいが特徴です。



◎発酵について


漬け汁に米のとぎ汁や米粉を使い、果物や砂糖も足すことで、15〜30℃の常温で1日程度置くと発酵が進みます。発酵で生まれた乳酸菌が漬け汁に溶け出してるため、腸内環境を整え、免疫力の向上にも繋がる、健康食品のようなおかずです。

発酵すると、漬け汁から細かい泡が出てきて、ほんのりとした酸味が感じられるようになります。しかし、発酵は、温度や環境、塩分濃度などの条件が繊細で、うまく発酵しなかったり、逆に発酵しすぎて酸っぱくなったりすることもあります。ですから、あまり発酵にこだわらず、味見してみて、ちょうど良い漬かり具合になったら、食べると良いでしょう。汁に出た旨味や、野菜のシャキシャキとした歯触りが感じられたらOKです。

漬け時間は季節によって異なり、夏場は半日から1日、冬場は2〜3日かけて酸味が出てきます。放置しすぎると酸っぱくなりすぎるので、発酵を終えたら冷蔵庫に移し、3日以内に食べきりましょう。通常のキムチと違い、美味しく食べられる期限が短いので、注意してください。

◎漬ける野菜と塩分について


残暑、そして朝晩の温度差がある初秋には、体をケアしてくれる野菜を使います。暑さ対策に、ほてりを冷ます、きゅうり、大根、そして清熱作用のあるセロリ。これ以外なら、白菜やカブ、二十日大根なども食感があって良いですね。涼性の食材が多いので、温める効果のある生姜やニンニクを入れ、バランスを取ります。

果物を入れるのも美味しさのポイントです。梨や柿、りんごなど、やや硬めで歯ごたえが良い果物を選ぶと良いでしょう。

調味料は、塩と砂糖のみとシンプルですが、野菜のうま味を引き出すのが塩。漬ける材料に対し、2〜3%くらいの塩の量が真安です。漬け汁も一緒に食してほしいので、野菜だけを食べた時、やや薄いかなと感じるくらいが、ちょうど良いです。野菜の栄養や乳酸菌が溶けだしたつけ汁は、ぜひ有効活用してください。

◎ダイエットにも活用しよう


こういった野菜のおかずが、冷蔵庫に常備できていると、小腹が空いたときにつまめますし、何か一品足したいときにも大活躍します。ダイエットの相談を受けていますと、空腹時は「とりあえず、目についた、食べやすいものを食べてしまう」という行動パターンが多いです。お菓子や菓子パン、インスタントラーメンを、とりあえず空腹を満たすために食べていたら、目標体重への道は遠いです。

ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な野菜のおかずを、あらかじめ準備しておくことが、ダイエット成功への近道。水キムチも役に立ちますよ。ヘルシーな選択が、未来の健やかな身体を作ります。秋に向け、体も支度をしていきましょう。

■「おうちで簡単 水キムチ」の作り方

【材料】作りやすい量 調理時間25分(漬ける時間を除く) レシピ制作:金丸利恵


おうちで簡単 水キムチ
おうちで簡単 水キムチ

【材料】(作りやすい量)

大根 5cm(220g)
キュウリ 1本
ニンジン 1/4本(40g)
セロリ 1/3本(40g)
梨(りんごでも可) 1/2個
ショウガ ひとかけ
<漬け汁>
お米のとぎ汁 500ml
塩 小さじ 2
砂糖 小さじ 2
唐辛子 1本


【下準備】

1、米をとぎ、2〜3回目のとぎ汁を500ml準備する。

お米は何合でも構いません。1回目のとぎ汁は汚れている場合があるので、2回目以降を使いましょう。

おうちで簡単 水キムチの下準備1

2、ショウガを薄切りにする。


【作り方】

1、鍋に米のとぎ汁、生姜の薄切り、砂糖、塩、唐辛子を入れ、ひと煮立ちさせる。沸騰したら火を止め、荒熱を冷ます。

漬け汁に米のとぎ汁・砂糖を使うことで、15〜30℃の常温に1日程度置くと発酵が進みます。

おうちで簡単 水キムチの作り方1

2、大根は皮をむいていちょう切り、きゅうりは斜め切りにする。セロリは筋を取り、斜め切りにする。ニンジンは皮をむき、短冊切りにする。梨は種をとり、皮をつけたままいちょう切りにする。

おうちで簡単 水キムチの作り方2

3、清潔な保存容器に(2)を入れ、(1)のつけ汁を注ぐ。全体的に混ぜ合わせる。

おうちで簡単 水キムチの作り方3

4、落とし蓋のようにラップを密着させる。夏なら半日から1日、冬なら2〜3日、お好みの味になるまで漬ける。浸け終わったら冷蔵庫で保存する。器に盛る。

おうちで簡単 水キムチの作り方4





栄養成分(1人分・全量の1/6量)
エネルギー 25kcal
タンパク質 0.5g
脂質 0.0g
炭水化物 6.8g
食塩相当量 2.0g



【参考文献】
https://tenki.jp/



(金丸 利恵)
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