■楽しげな雰囲気の中、大事な話を切り出すと…園のイベントは、予想以上に盛り上がった。
子どもたちの頑張る姿に拍手と歓声が上がり、保護者たちも一体感に包まれていた。
その余韻が冷めやらぬまま、「せっかくだし、打ち上げしよう!」と声がかかる。
予定通り、カフェの一角にママたちが集まった。
理恵さんも、いつもの調子で明るく笑っていた。
「ほんと、お疲れさま! みんな頑張ったよね〜! いや〜、うちの子のあの姿、泣けた〜!」
「うちも! ビデオ、途中で手が震えちゃって〜」
理恵さんは中心に座り、楽しそうに話題を回す。
その場にいた誰もが、表向きは“いつもの雰囲気”を装っていた。
けれども私は、飲みかけのコーヒーをそっと置き、ゆっくりと立ち上がった。
心臓が少しだけ早く打っていたけれど、覚悟はできていた。

一瞬、場が静まり返った。
■被害者が続々と抗議!理恵さんの反応は?私の切り出しと共に、周囲のママ達がゆっくり頷くのが見えた。
「……理恵さん。この前のお茶代、そしてその前の分。結局、一度も返してもらってないんだよね」
理恵さんはきょとんとした顔をした後、すぐに笑って言った。

その笑い声が、やけに軽く響いた。
けれど――
「……私も、あるよ」
山下さんが、静かに口を開く。理恵さんが振り向く。
「え?」
「私もね、去年の秋にお茶したとき、理恵さんに『忘れたから払って』って言われた。で、『今度返す』って……でも、結局そのままで」
理恵さんの笑顔が、少しずつ固まっていく。
「私も、です」
「うちも、似たようなことが……」
「そういえば、私も何回か立て替えてるかも」
その場にいた何人ものママたちが、次々と声を上げていく。
まるで堰を切ったように、小さな“違和感”が“共通点”に変わっていった。
「ちょっと待ってよ、何それ!? 寄ってたかって……私を責めてるわけ!?」
理恵さんが声を上げた。笑顔はもうどこにもなかった。
「そんなの、お茶1杯分でしょ!? 私と一緒に過ごせてるんだから、それくらい別にいいじゃない!」
その言葉を聞いた瞬間、私はスッと冷静になった。
この人は、本当に、そう思っているのだ――と。
※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。
(ウーマンエキサイト編集部)