親子丼といえば、家庭料理の定番! 甘辛い煮汁に柔らかな鶏肉、そこにとろりと卵がからんで生まれる、
どこか懐かしい味わいが魅力です。

そんな親子丼に対し、
「他人丼」という一風変わった料理があるのをご存じでしょうか? 今回は、このふたつの違いをわかりやすく解説し、それぞれのレシピもご紹介します。
さらに、
「いとこ丼」というちょっとユニークな丼についても触れていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
■「親子丼」と「他人丼」の違いは?
親子丼とは、だしや調味料で煮た鶏肉と玉ねぎを、溶き卵でとじてごはんの上にのせた丼物です。
「親子」という名は、鶏肉と鶏卵を使うことに由来します。
一方、「他人丼」は、
鶏肉の代わりに牛肉や豚肉を用い、卵でとじる丼物のこと。主に関西で牛や豚は卵と親子の関係ではないことをもじって「他人」と呼ばれるようになったとされます。
ちなみに関東では、文明開化以降に牛肉と玉ネギが広く食べられるようになったことから、
「開化丼」と呼ばれることも。
■名前にユーモアありの「いとこ丼」親子丼・他人丼に続く変化球的な丼として、「いとこ丼」という料理も存在。これは、
煮た鴨肉を卵でとじて、ごはんにのせた丼のことで、他人丼と同じく、関西圏を中心にこのような名称を用いる店舗があると報じられています。
牛と豚は「他人」なのに対して、鴨が「いとこ」なのは、
鴨と鶏の見た目が似ているからだそう! なんとも関西らしいユーモラスな表現ですね。

なお、北海道の一部のお店では、サーモンといくらの海鮮丼を「いとこ丼」と呼ぶことがあります。
サーモンではなくマスのいくらを使うことがあるからだとか。
■【これだけは押さえたい】とろ〜り半熟卵が絶品! 基本の親子丼プリプリの鶏肉にトロリとした半熟卵、甘じょっぱい味付けがたまらない一杯。卵を2回に分けて入れることで、卵の柔らかさの調整がしやすくなりますよ。仕上げはミツバのほか、刻みのりを散らすのもアリです。
とろ〜り半熟卵が絶品!基本の親子丼
【材料】(2人分)鶏もも肉(小) 1枚
玉ネギ 1/4個
<調味料>
砂糖 大さじ 1
しょうゆ 大さじ 3
みりん 大さじ 3
だし汁 100ml
溶き卵 4個分
ご飯 丼 2杯分
ミツバ(刻み) 適量
七味唐辛子 適量
【下準備】1、ボウルで<調味料>の材料を合わせておく。

2、玉ネギは縦薄切りにする。
【作り方】1、鶏もも肉は太い筋と余分な脂を取り除き、小さなひとくち大に切り、ザルにのせて熱湯を全体にまわしかける。

2、(1)を<調味料>を合わせたボウルに移し、30分漬ける。鍋にだし汁と玉ネギを入れて中火にかける。煮たったら鍋に蓋をして弱火にし、2分蒸し煮にする。

3、<調味料>につけた鶏もも肉を汁ごと加えて火を強め、煮たったら再び鍋に蓋をして弱火で3分蒸し煮にする。

4、溶き卵を半量まわし入れ、鍋に蓋をする。半熟に火が通ったら残り半量の溶き卵をまわし入れ、好みのかたさに火を通し、火を止める。

5、丼にご飯をよそい、(4)を盛り、ミツバをのせる。お好みで七味唐辛子を振る。

■【時短レシピも】親子丼レシピ2選親子丼

玉ネギ・ニンジン・青ネギを入れる野菜たっぷりの親子丼です。材料を煮るときはアクをこまめに取ると、すっきりとした味わいになります。ピリッとしたアクセントが欲しいときは、七味唐辛子や粉山椒を振りましょう。
鶏ひき肉の親子丼

定番の親子丼を鶏ひき肉でアレンジ! 火の通りが良いので、調理時間を短縮できます。小さなお子さまからご年配の方まで食べやすく、家族みんなで楽しめる一品です。鶏ひき肉は、事前にだし汁と混ぜ合わせてザルに上げ、ほぐしやすくしておきましょう。
■【名前はユニークだけど美味!】他人丼レシピ他人丼

親子丼の鶏肉を牛肉にチェンジすると「他人丼」になります。甘辛く煮た牛肉と野菜に、ふんわりとろける卵がからんで、親子丼とひと味違うコク旨に。レシピの具材のほかに、生シイタケやささがきゴボウを入れるのも◎。より栄養バランスが整います。
■食べ比べてみるのもおすすめ!親子丼、他人丼、そしていとこ丼。それぞれの名前には、
使われる具材同士の「関係性」が表現されています。そんなネーミングの背景について、食卓で話題にするのも面白いですね。
3つとも卵でとじるスタイルの丼料理ですが、
使用する肉によって味の個性が出ます。比較的、あっさりとした親子丼に対して、他人丼やいとこ丼は濃厚でコク深いのが特徴。ぜひ食べ比べてみてくださいね。
(Lily-bono)