【後編】AKB48“非選抜組”仲谷明香が語る「人気競争が生み出す劣等感」
2012-03-09 07:00 eltha
マイペースに見える仲谷だが、初めての「選抜総選挙」で自分が非選抜となった時には、かなり落ち込んだことも吐露している。「“人気に順位がつく”という舞台に立って劣等感を感じたし、人気が出ない事もすごく悔しいとも思いました。でも、自分の将来像を考えたときに、アイドルとしての人気を競うって、私には違うなって」。
アイドルにとって必須である人気競争からあっさり退いた仲谷にはプロの声優になるという夢がある。「声優になりたくて、その第一歩としてAKBのオーディションを受けたので、スッと割り切れるんです。アイドルというジャンルで、すごく売れるっていう雰囲気ではないので」と笑い飛ばし、自分の夢に一直線であり、つまらない見栄や嫉妬心などは、無縁のようだ。
人気の有無を一夜にして実感させられる「選抜総選挙」というシステムを生み出したプロデューサー・秋元氏に対しても「ファンの方をもっと応援させる気にさせてくれる、すごいシステムを作る人だなって思います。ただ、『じゃんけん大会』を聞いた時は戸惑いましたけど、秋元さんから『スターは運を持っている』と言われて、納得。やっぱりスゴイ人ですよね」と、淡々と語る。
今はアイドルとして劇場公演などに追われ、公演に出られないメンバーの代役を積極的に務めることから“便利屋”とのあだ名を持つ仲谷だが、将来については「声優のお仕事を着々とやって、メインを張りたいです。職業を聞かれたら『声優です』って言えるように」と、目を輝かせる。「今は、使ってもらえるとしたら“AKB”という肩書きが必要だから、それが外れた時にも『仲谷さんでお願いします』って声を掛けてもらえたら、“プロ”というスタートラインに立てるんだと思います」。
高校卒業後は進学せず、18歳で自分の進む道を決めた仲谷は「勉強がお仕事の邪魔になるなら学校は要らないって考えてました」と語る。外見の雰囲気からは全く想像できない芯の強さと、度胸の良さが最大の魅力。ウサギとカメなら断然“カメ派”と自ら言い切る非選抜アイドルの、今後の活躍に期待したい。
>>【インタビュー前編】非選抜メンバーが感じる「光と影」
>>【フォトギャラリー】AKB48・仲谷明香