石原さとみ、音声ガイドのこだわり熱弁 録り直しも行い「自分を追い込んだ」
2018-10-04 13:47 eltha
展覧会ナビゲーターを務める石原はフェルメールの壁や床に使う黄色をイメージし、フェルメール・ブルーをあしらったネイルで登場。ナビゲーターとして「本や写真集、タブレットの中で何度もズームアップして細かいところも見ました」。その分、写真やデータとは違う本物でしか味わえないことがわかったという。
フェルメール・ブルーという言葉が生まれるほど色彩に特徴のある画家だが、石原は「青とか黄色とかが特徴的ですごく好きなんですけど、白色も特徴的なんだなと本物を見て思いました。白が浮き出て立体的に見える。白色の中でも少しグレーが入ると、こういう色になるんだ、と。フェルメールが描くと白色ってこうなるんだと気付きました」と驚きの声を上げた。
音声ガイドも担当するが、自身もこれまで音声ガイドを利用し、その大切さを認識している。「いろいろな音声ガイドを聴いてきた。固めに行ったほうがいいのかとか声質も考えたんですけど、(録音の)休憩終わりから自分らしさみたいなものを出していったら『それがいい』と言ってくださった。やっぱりフェルメールで感じる温かさや柔らかさを大事にしたらよかったんだと途中でわかり、最初からやり直しました」と振り返った。
そのこだわりに司会を務めたフジテレビの三宅正治アナウンサーが驚くと石原は「ちょっと時間はかかったんですけど、こだわった。ボーナストラックも全部のせりふも制作から参加させていただきました。自分が気づいたこと、発見したことも選ばせていただいた。勉強したからこそ、緊張が高まった。自分のことを追い込んだ感じがします」と思い入れを口にしていた。
また、フェルメールに風俗画を書いてもらうとしたらという質問には「無意識な部分(を描いてほしい)。この間、ドラマの収録をしていたときに『台本を覚えるときの集中力がすごいね』と言われた。もし家で台本を覚えているときに集中力が極限の自分を描いてほしいです。どんな顔しているんだろう」と笑いながら思い描いた。
17世紀のオランダ絵画黄金期を代表する画家の一人であるヨハネス・フェルメール(1632−1675)。現存する作品は35点と言われ、その希少性と静謐(せいひつ)な作風は世界屈指の人気となっている。本展は日本初公開の『ワイングラス』『赤い帽子の娘』を含む9点が展示され、日本美術展最大の『フェルメール展』となる。会期は上野の森美術館で、あす5日から来年2月3日まで、大阪市立美術館で来年2月16日から5月12日までとなっている。