スタバが仕掛けるコーヒーのその先とは? デリ充実でウーバー導入も
2020-01-23 09:30 eltha
■フードが次なる柱に コラボで広がる新しい価値の提供
シアトル発のスターバックスは、これまでコーヒーと共に楽しめるフードとしてボリューミーで食べ応えのあるアメリカンなフードが多い印象だったが、最近は、顧客のニーズに合わせ、サンドイッチやベーカリー、味わいで満足感の得られる少量サイズスイーツの展開が増えている。
また、人気パティスリー&フレンチレストラン“Libre”のシェフ田熊一衛氏とコラボレーションしたチョコレートケーキや、国際的に活躍するシェフ杉浦仁志氏が手掛けたチキンのフィローネ、ベイクチーズタルトの「BAKE CHIEESE TART」や料理家・おおつぼほまれさんといった人気店、専門店とのコラボレーション展開が好評だ。
「フードコラボは、今年の取り組みの大きな柱の1つになっています。スペシャリストの方々の力を借りながら、コーヒーと一緒に楽しめるフードを充実させることで、お客様に新たな体験をしていただけたらと考えています」(スターバックス担当者)
■本場の味を手軽に シーンを限定しないスタバの食展開
東京で展開している「プリンチ」のコンセプトは「一日中楽しい、イタリアンベーカリー」であり、朝やカフェタイムなど時間帯を限定せず、1日を通してメニューも自分で選べるスタイル。ネットでは「デカフェレベルの高さヤバイ」「美味しいbreakfastを食べられる」「フォッカッチャと生ハムサンドが最高に美味しい」などの声も寄せられ、本場のイタリアの味にリピーターも多いそう。そんな「プリンチ」の更なる展開として、1月20日よりUber Eatsのデリバリーサービスがスタート。
「日本市場においてもフードデリバリーサービス需要の高まりを認識しています。価値観を共有でき、高品質なサービスで信頼を得ている成長企業でもあるUber Japanをパートナーとし、お客様の日常の様々なシーンにおいて、本格的なスターバックス体験をお届けしてまいります」(同社)
現在「プリンチ」のメニューが楽しめるのは、「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」(中目黒)と代官山T-SITEのみだが、今回のUber Eats導入により、並ばず自宅やオフィスで味わえるようになる。
例えば、ビジネスパーソンであれば、忙しいときこそ良質な食材にこだわり丁寧に調理された食事を摂ることができ、主婦であればお友達を招待してホームパーティを開いた際にスイーツやコーヒーのデリバリーを。小さな子どもがいて外出が難しいママには、自宅でゆっくり自分を労う美味しいイタリアンベーカリーを楽しむこともできる。
■店舗で人気メニューもデリバリー可 軽食だけでなくパスタやラザニアも
「プリンチ」では、ブレックファスト、ランチ、カフェアイム、ディナータイムで約80種のメニューを展開。デリバリーはその中から全42品がラインナップする。
サンドイッチやベーカリーだけでなく、ピッツァやパスタ、スープ、サラダなどのしっかり食べられるメニューも用意されている。
「ピッツァやサンドであれば、疲れて帰宅した時の夜食=もう何も作りたくないほど疲れて帰ってきたときに、手間暇かけて作られた食事としていただけると思います」(プリンチ担当者)
店舗でも人気の『コルネッティサンドイッチ プロシュートコット&ペコリーノ』(朝限定)、『フォカッチャピッツァ マルゲリータ』(昼〜夜)、『フォカッチャサンドイッチ サラミミラノ&モッツァレラ』(昼〜夜)の3商品も、デリバリーでのオーダーが可能。サービスエリアは、渋谷、代官山、恵比寿、中目黒周辺ではあるが、今後さらに拡大も視野に入れているという。
近年、ビジネスパーソンや子育て中のママなど、時間がなくても心も体も満たすものが食べたいと願う人増えている。それに伴い、バランスのとれたテイクアウトメニューが充実しているカフェも多くみられる。スタバをはじめとしたコーヒーショップも、フードメニューに注力し新しいサービスと連携することで、コーヒー+αの付加価値を付けた食トレンドを生み出すかもしれない。