「夫と妻」ではなく「大人1人と大人1人」 “夫婦別居”して気づいた相手と上手に共存することの大切さ
2022-09-03 08:40 eltha
■「離れることで楽になってほしかった」 夫から別居を突然切り出されて感じたこと
――別居の話を夫さんが切り出したきっかけは、どのようなことだったのですか?
【望月ゆた】別居の話は本当に何の前触れもなく、突然されました。別居をしたい理由は「一緒に住んで毎日一緒にいるよりも、結婚する前のように別々に住んでたまにデートをするほうが、一緒の時間を大切にできるしお互いを大事にすることができる」というものでした。
しかし、日をあけて何度か聞き直すと、「コロナが流行っているから別々に住んだほうが仕事に支障が出ない」とか「お互いの自立のため」などと、聞く度に理由が変わっていたので、真相はいまだにわかっていません。
――望月さんとしては、別居の期間を設けることで、どういったことを明らかにしたかったのでしょうか?
【望月ゆた】まずは、別居をすることによって、夫の心や生活が平穏になればいいなと考えていました。きっと私に対して何かしらの不満があって別居を切り出したとは思うので、離れることによって楽になってほしかったです。そして、別居生活をするなかで、夫が私と別居をしたいと思った原因や私の悪い部分について考え、2人がこれからも一緒に歩んでいける方法や距離感を見つけたいと考えました。
――望月さん夫婦が取った選択は、夫婦仲は良好だが、あえて「別居」をしてみるということ。そもそも別居に対するイメージは夫婦仲が悪いから…といったマイナスなものが大きいですが、親や友人に報告したときの反応で印象的だったものは?
【望月ゆた】別居の話をしたときの反応は、「離婚したほうがいい」「仲が悪いの?」「やめたほうがいいんじゃないか」などとネガティブな印象のものが多かったので、逆に「いいじゃん!他人と暮らすより1人で暮らすほうが楽だもんね〜!」とか「へぇ〜新しい形だね」などと、あっけらかんと言われたときは印象的でした。
正直、私は深刻な相談をするつもりではなく、雑談の一環として話していただけなので、重く受け取られるよりも軽く流してくれたほうが、「そうだよね。そんなに特別なことでもないよね」と感じられて楽でした。
■別居をして“いい距離感”ができ始めた 自分のことは自分でできる関係が心地良い
――実際に別居をしてみて、望月さんはどう感じましたか?
【望月ゆた】別居をしてみて感じたのは、「意外と何も困らないな」ということです。私は今まで夫と話したり遊んだりすることが一番楽しかったので、別居をしたら寂しくなると思っていたのですが、夫がいないならいないでほかの楽しいことを見つけることができるんだと気づきました。
――パートナーと同居していないことで感じるメリットや自分でも意外に感じたことは?
【望月ゆた】週に数日、夫と会わない日ができることで、1人でできる趣味が増えたり、1人の時間を楽しめるようになったりしたことは、大きな変化でしたし、とても意外でした。そして、1人の時間が充実していると、夫と一緒にいるときも心の余裕が持てるようになりました。それによって、夫といい距離感ができ始めたことが、一番のメリットです。
――さまざまな夫婦の形があると思いますが、望月さんにとっては、どのような関係性の夫婦であることが心地良いと感じますか?
【望月ゆた】「2人で1つ」ではなく、「夫と妻」でもなく、「大人1人と大人1人」という関係が心地良いです。夫婦とはいえ他人なので、助け合いつつも、お互いがきちんと自立して、自分のことは自分でできて、お互いの考えが理解できなくても干渉し合わないで、適切な距離を保ちながら共存していきたいです。