グズる3歳児vs「神対応」お姉ちゃん→数分後の結末に「いい子で泣ける」、元保育士パパも「見習いたい」
2023-10-30 08:30 eltha
■「僕たち親が子どもたちから学べることは、数えきれないほどある」
この日は、2泊3日の旅行から帰ってきた日だったそう。ようやく最寄駅に着いた時、アイスの自販機を見つけてしまった次男くん。家族みんなクタクタに疲れていて、“今すぐ家に帰りたい”と思っている中、ワガママが発動。
そんな次男くんの側に寄り添うお姉ちゃん。話に耳を傾けた後、代替案を提案すると…見事、次男くんを納得させることに成立! 最後は「抱っこ」と甘える次男くんを抱きあげて、家路に。
この動画に「怒鳴ることも、置いていくこともせず。はい、僕も見習います。こんなふうに、気づかずに通りすぎる日常のなかでも、僕たち親が子どもたちから学べることは、数えきれないほどあるんだろうなぁ」とメッセージを添えて投稿したパパの“でんちゃん”。
実は、でんちゃんパパ、保育士歴10年で現在は“子育て講師 兼 アーティスト”として活動する育児のエキスパートだ。
――娘さんの「神対応」に多くの称賛コメントが寄せられています。「どうすれば、こんないい子が育つのか」と、教育方法を知りたいという声も多数見受けられました。
【でんちゃんパパ】 ありがとうございます。でも、僕は今まで、子どもを“育ててあげよう”と思ったことも、子どもに“教えてあげよう”と思ったことも一度もありません。子どもは自ら育ち、僕たち大人はそれを見守る立場であり、たくさんのものを教えてもらう立場だと思っているんです。
――ご家庭での指導や教育で、このような素敵な子に育ったわけではなく、自発的な行動と。
【でんちゃんパパ】 そうですね。僕は長女に、優しくなってほしいと思ったことも、我慢強く育ってほしいと願ったこともないんです。今日も生きていればそれで十分だと思っています。だから、たまたまです。でもこれは特別なことではなく、どのお子様も優しさや我慢強さは持っていると思います。
それが目に見えやすいか、目に見えにくいかの違いなだけです。育児をしていると、時折それが垣間見えることがあります。今回の投稿は、偶然その「目に見える瞬間」をカメラで撮影できた、ということだと思います。
■子どもの“駄々こね”、大切なのは第一声で否定しないこと
――知らず知らずに、目に見えやすい「いい子」を求めすぎてしまっている親も少なくないかも知れませんね。心に留めたいと思います。今回は娘さんのナイスフォローで次男くんの“駄々こね”を鎮めることに成功しましたが、保育のプロとして、このような場合の最適な対処法があれば、教えてください。
【でんちゃんパパ】 まず第一声がとても大切です。「いらないよ」「買わないって言ったでしょ」「お約束したよね」と言う言葉は、たとえ正論であっても、子どもは受け取りにくいです。それよりも「いいね」「パパ(ママ)もほしい」「美味しそうだよね」と言った、子どもと同じ気持ちになって言葉をお伝えするのがおすすめです。
僕たち大人でも、好きなものの話をした時に、まず共感してもらえたら嬉しいですよね。例えば、パートナーさんに「ここに旅行行ってみたいんだよねー」と言った時に、第一声「お金もないのに行けるわけない」「しょうもないこと言ってないで家事しようよ」と言われたら、とてもショックですよね。
でも「いいね!」「行ってみたいね!」と伝えてもらうと、とても嬉しい気持ちになり、相手の話も聞いてみたいと思うと思います。つまり、「いいね」は、「あなたのセンスやチョイス」を褒めると言うことです。
そのあと、「じゃあもっとその話聞かせて」と言いながら、さりげなくその場から離れるも良し、「ゲームしよっか」など、何かその場で見つけた色をタッチするゲームをしながら気を逸らすも良し。「お財布のお金ないんだ」と財布の中身を見せるも良いし、「パパ(ママ)も買いたかったけど、前一緒に決めたように、今日は買えないんだ」と気持ちを伝えるも良いですよね。どの方法も、第一声に「買いません」ではなく「いいね」「ほしいよね」と気持ちを共感したからこそ、伝わる(伝わりやすい)対応になります。参考になったら嬉しいです。