20周年スーパードルフィー「#うちのこかわいい」に「里帰り」、独自文化が発展する理由
2019-03-18 eltha
『ベルばら』『若草物語』コラボも話題 スーパードルフィーフォトギャラリー
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京都発のドール文化 ユーザーが育んだ独自の世界観
今年で誕生20周年。着実にファンを増やしてきたSDは、現在10万人ほどの会員を持つ。近年はSNSの普及によって「#うちのこかわいい」のタグとともに投稿され、持ち主である“オーナー”同士の交流も。ひとつひとつが個性的でまったく違うため、それぞれのSDを披露する場になっているのだ。
多くの人に愛されるようになった要因について重田さんはこう分析する。
「支持をいただいた最大の要因は、お客様ご自身が“自己表現のツール”として選んでくださったことと、ボークスがその環境整備に力を尽くしてきたからだと思います。日本全国に展開した店舗や、徹底したサービスは安心感があり、定期的に開催される新作発表イベントでは、つねに新しいコミュニティが誕生しています」
また、SDの購入を意味する「お迎え」という言葉は、オーナー同士の間で自然に広まったという。
「文学や歴史、美術に興味をお持ちの方が多くおられるのもオーナー様の特徴で、そうした背景が丁寧で深い言葉を使われる所以だと思います」(重田さん)
SNSでの発信や、独自の言葉遣いなど、ユーザーが育んできた独特の世界観も、SDの人気をより強固なものにしていると言えそうだ。
イベント開催、累計92回 ドールズ・パーティーは「家族のような役割」
「ドールズ・パーティーは、年に4度、世界中からドルフィーとそのオーナー様が集まる世界最大級のドールイベントです。ドルフィーの家族が一同に集まり、盛大に楽しむイベントとしてご好評をいただいています」(重田さん)
昨年12月の開催で40回目となった大規模な「ドールズ・パーティー」の他にも、大小さまざまな規模、場所で累計92回のイベントが開催されている。海外からのオファーも多く、今年は9月8日にアメリカのカリフォルニア州アナハイムで、開催が予定されているほどの人気だ。
家族のような存在であるとともに、実際に親子の絆を深めるきっかけにも。
「SDをお母様やお父様へプレゼントされ、ご一緒にイベントへ来られるなど、とても素敵な親子関係を築かれているオーナー様も多数おられます」(重田さん)
SDを通じてつながる人々の輪。その輪は国内を飛び出し世界中に広がり続けている。
海外人気も獲得、20年間の苦労と今後の可能性とは
「東京ビッグサイトで開催する大規模なものから、各地方で行う小規模なもの、海外など様々な場所で開催させていただいてきました。楽しみ方が多様化する中、性別や年齢、言語や文化の違いを超えて楽しんでいただけるように、現在でも入場方法や販売方法など絶えず改善改良を試みています」(重田さん)
さらに、ボークスではSDを改良し、医療用や介護用のセラピーに利用する試みも始めているという。
「オーナー様の環境や人生のステージに合わせて進化していけるように、努力を続けていきたいと思っています」(重田さん)
つねに最善を目指して挑戦を続けるメーカーと、その思いを受け取るSDの“オーナー”たち。ともに歩んできた20年で育んできた独自の文化は、今後さらに世界に広がっていく大きな可能性を秘めていると言えるだろう。
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