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管理栄養士が教える、コロナに負けない免疫力の高め方と“コロナ太り”を防ぐ食事のコツ

2020-07-29 eltha

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管理栄養士の松尾和美さん

管理栄養士の松尾和美さん

 新型コロナウイルス感染症の流行により、私たちの生活は大きく変化した。ステイホームの影響による運動不足や生活リズムの乱れから「太った」という声も多く聞く。ウイルスに負けないからだづくりや“コロナ太り”を防ぐために普段の食生活で気をつけるべきこと、食事のコツを管理栄養士の松尾和美さんに話を聞いた。

免疫細胞の約6割が腸内に 腸内環境を整えて免疫力を高める

管理栄養士の松尾和美さん

管理栄養士の松尾和美さん

公演の様子

公演の様子

 ウイルスに負けないからだを作るには、からだの免疫力を高めることが重要といわれている。その免疫力に大きく影響するのが腸内環境だ。「腸活」という言葉も流行しているが、腸内環境を整えるためにはどんなことに気をつけたら良いだろうか。

「ヒトの免疫細胞の約6割が腸内にいます。そのため、腸内環境を整えることが免疫力を高めると言われているのです。良い腸内環境を保つために有効なのが、みなさんも良くご存知のヨーグルトや納豆といった善玉菌を多く含む発酵食品になります」

 さらに、善玉菌を効果的に摂取するなら食べ合わせと時間が重要だと松尾さん。単に発酵食品を摂取しただけでは、善玉菌が腸内でうまく活動できないのだ。

「菌が増えるためには餌が必要です。例えばヨーグルトとバナナの組み合わせは、バナナに多く含まれるオリゴ糖や食物繊維が善玉菌の餌となってくれるのでおすすめです。一度に大量に食べる必要はありませんが、できれば毎食、もしくは毎日同じ時間に100g程度を食べるようにすると、腸内に供給される善玉菌の数が安定して良い環境になります」

 また、腸内環境を整えることに加え、からだを温めることも免疫力を高めることに繋がる。

「体温が高いと血流が良くなり免疫細胞が活動しやすくなります。生姜や根菜類などが有名ですが、タンパク質もたくさん摂ると必然的に体温が上がるので積極的に摂取すると良いと思います」

タンパク質中心の食事で脱“コロナ太り”

管理栄養士の松尾和美さん

管理栄養士の松尾和美さん

 もうひとつ、コロナ禍の食事において話題となったのがステイホームによる“コロナ太り”。

「家に居る時間が増えて運動量も減り、さらにおやつなどダラダラと食べてしまうのが原因かと思います。お子さんのいるご家庭では食事を共にする機会も増えていると思いますが、生活習慣病予防の観点からも家での食事は注意が必要です」

 ではコロナ太りの解消や生活習慣病を予防するために、普段の食事ではどのようなことに気をつけたら良いだろうか。

「私がおすすめしているのはタンパク質を積極的に摂ること。野菜などももちろん大事ですが、タンパク質を多く摂ると代謝が良くなり自然と痩せやすい体になっていきます。また、血糖値が急激に上がるとホルモンの関係で太りやすくなりますので、血糖値の上がり方を緩やかにするために野菜、タンパク質、糖質の順に食事を摂るように心がけましょう」

運動は朝ごはんの前が効果的 肥満リスクが高まる夜10時以降の食事には注意

管理栄養士の松尾和美さん

管理栄養士の松尾和美さん

 さらに、食事のタイミングや時間なども気をつけるべきだと松尾さん。特に夜10時以降の食事はダイエットには厳禁だ。

「おやつを食べるなら一日で最も代謝が上がる午後3時頃が理想です。ダラダラと食べると血糖値が高い状態をキープしてしまい肥満に繋がりますので、メリハリをつけて食べましょう。また生活時間によらず、夜10時以降に食事をとると午後3時頃に比べて肥満リスクが高くなる傾向があります。『おなかがすいた』と感じるのはタンパク質不足が原因なので、甘いものではなくチーズなどを食べるのがおすすめですよ」

 ダイエットといえば運動も大切。特に家にこもりがちな昨今は意識的に運動を取り入れたいところ。松尾さんによると運動に効果的な時間は朝ごはんの前なのだとか。

「通常は運動するためのエネルギー源として血中にある糖分から使われます。しかし朝ごはんの前は血中の糖分が少ないので、代わりに蓄積された脂肪がエネルギーとして燃えやすくなるのです。そして朝ごはんにタンパク質を摂ると普段に比べて代謝が約15%もアップするので、朝ごはんこそタンパク質中心の食事を心がけましょう」

注意すべきはコロナだけじゃない 糖質とビタミンB1摂取で熱中症予防

 コロナ禍で忘れがちだが、気温・湿度が上がり熱中症にも注意したい時期。食事の観点から熱中症予防に効果的なこととは?

「熱中症予防には糖質とビタミンB1を一緒に摂ってからだの代謝を上げることが有効です。ビタミンB1は豚肉や大豆、きのこ類などに多く含まれる栄養素です。また、カリウムが不足すると夏バテや食欲不振、さらにむくみの原因になります。カリウムは生の野菜や果物に多く含まれるので、意識して食べてみてください」

 とはいえ、あまり細かくやることに気を取られ疲れてしまっては逆効果。松尾さんは楽しく食べ、生活することが健康を維持するために何よりも大切だと教えてくれた。

「今食べたいと思うものがからだに足りないもの。あまり重く考えず、毎日の食事を楽しむことが大切です。笑うことで免疫力がアップするという研究データもあります。一人暮らしならオンラインでももちろんOKですので、ぜひ誰かと一緒に。ゆるく楽しく食事をしてコロナ禍を乗り切りましょう」

【取材協力】
株式会社リアレーション
http://realation.jp/
エキスパートキャスティング
https://expert-casting.com/

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